2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560718
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
田口 政義 日本大学, 生産工学部, 教授 (30154959)
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Keywords | 振動 / 異常輸送 / 電流駆動 / ブートストラップ電流 / 経路積分 / 拡散方程式 / DIA / closure |
Research Abstract |
本研究は,経路積分法などの手法を用いてプラズマ中の揺動によって生じる輸送現象を調べることを目的とし,本年度は以下の研究を行った. 1.プラズマ電流への揺動の影響 (1)トカマク中のドリフト運動論的方程式から出発し,DIAなどを用いて,ブートストラップ電流密度に対する径方向の拡散方程式を導いた.また,拡散方程式の異常輸送係数を,揺動の振幅や相関長などの関数として求めた.揺動の影響は磁気軸近傍で重要になるが,ここで求めた拡散方程式を解くことにより,磁気軸上でのブートストラップ電流に対する解析的な表現を得た.磁気軸上の電流密度J_0は,δ^<4/3>_e>>D^^-の領域では有限バナナ幅効果が支配的となりJ_0∝δ^<1/3>_e,逆にδ^<4/3>_e<<D^^-の領域では異常輸送効果が支配的となりJ_0∝√<a/R>D^^-^<1/4>となる.ここでD^^-=D/a^2(電流密度の異常輸送係数D,小半径a),δ_e=2q_0ρ_e/R(大半径R,電子のラーマー半径ρ_e,軸上の安全係数q_0). (2)RFにより駆動される電流密度に対する径方向の拡散方程式をFokker-Planck方程式から導き,揺動を特徴づけるパラメータの関数として拡散係数を求めた. 2.直接相互作用近似(DIA)の拡張 経路積分法を用いたDIAによるclosure理論にサブアンサンブル平均の考え方を取り入れ,粒子軌道の影響を近似的に取り入れた新しいclosure理論を定式化した.前年度の研究で示したように,通常のDIAによるclosure理論では,揺動による異常拡散係数は2階の微分方程式を解くことにより求められる.これに対して,ここで定式化した理論では,この微分方程式と粒子軌道に対する方程式との連立方程式を解くことにより拡散係数が求められることを示した.
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Research Products
(4 results)