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2004 Fiscal Year Annual Research Report

ANITA植物群4種の受粉生物学

Research Project

Project/Area Number 15570077
Research InstitutionGifu University

Principal Investigator

高橋 弘  岐阜大学, 教育学部, 教授 (40021331)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山内 克典  岐阜大学, 教育学部, 教授 (30021322)
Keywordsチョウセンゴミシ / シキミ / サネカズラ / 受粉 / タマバエ / 基部被子植物 / 雌性先熟
Research Abstract

1.サネカズラ
岐阜市の4集団での観察と実験の結果、以下のことが判明した。
・大部分の個体では、開花当日の夕方までに雄花は全部が落下し、雌花では花被片のみが落下する。すなわち1日花である。少数の個体ではどちらの花も数日間落下しなかったが、生理的な花の寿命は1日のみのように見えた。
・主要な訪花昆虫はタマバエ類であるが、ショウジョウバエ類も時々訪れる。タマバエは雄花では雄蕊と花被片に産卵し、雌花では主に花被片に、時に雌蕊にも産卵する。タマバエは雌花を訪れた個体にもサネカズラの花粉が付着していたので、有効な送粉者であると思われる。産み付けられた卵は数日以内に孵化し、幼虫はその組織を食料とする。ショウジョウバエは雄蘂、時に雌蕊にも産卵するが、送粉にはあまり有効でない。
・人為的な自家受粉と他家受粉の実験でどちらも結実し、自家和合性がある。
・雌花、雄花ともに全体が紫外線を強く吸収する。
2.シキミ
岐阜県伊自良村での観察の結果、以下のことが判明した。
・花は両性で雌性先熟である。すなわち、開花2日目までに雌蘂の花柱・柱頭部は外へ曲がって、内側にある柱頭を露出させる。柱頭が現れたときには既にreceptiveのように見える。3日目に雌蘂は直立してきて、外輪雄蘂が開葯し始める。4日目、雌蘂は完全に直立して互いに密着することにより内側に柱頭部を隠し、雄蘂群は全部開葯する。10日目くらいまでは花被は着いたままである。ただし、この開花進行は気温によって多少変異がある。
・ハエ類、甲虫類、ハナバチ類が訪花する。
・花は紫外線を強く吸収する。
3.チョウセンゴミシ
長野県南佐久郡の3集団で、昨年に引き続き、人為受粉実験及び訪花昆虫の行動観察と採取を行った。訪花昆虫の観察では、新たにアザミウマ類の重要性が明らかになった。アザミウマは雄花と雌花の両方を訪れ、雌花を訪れた個体にもチョウセンゴミシの花粉が付着しおり、また訪花個体数が多いことから、重要な送粉者と思われる。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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