2004 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア産淡水生アナイボゴケ科地衣類の生育地調査・分類学的検討
Project/Area Number |
15570091
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Research Institution | Natural History Museum and Institute, Chiba |
Principal Investigator |
原田 浩 千葉県立中央博物館, 自然誌歴史研究部・植物学研究科, 上席研究員 (60250148)
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Keywords | 淡水生 / 地衣類 / アナイボゴケ科 / 分類 / 東アジア / 雲南 |
Research Abstract |
分類学的解明が遅れている東アジア産の淡水生アナイボゴケ科地衣類のうち、Zahlbruckner(1940)に見られるようにこれまでの報告が集中している雲南省を調査対象地域に選定した。調査地の選定にあたっては、15年度に調査した北西部以外で従来報告のあった南部を中心とし、実施可能かつ淡水生種の生育が期待できる地点を絞りこんだ。この作業にあたっては、現地雲南省の研究者(中国科学院昆明植物研究所 隠花植物標本館王立松氏)と協議した。主な調査地は以下のとおりである。 (1)雲南省 南部 河口県蔓耗・大囲山、遠陽県、緑春県黄連山等 (2)雲南省 西部 景東県無量山・哀牢山、昌寧県 現地調査中においても、調査ルート・調査箇所の見直しを随時行った。現地調査においては、各調査地点で産地情報を記録のうえ、地点ごとに確認できるアナイボゴケ科等を採取した。試料は分割し中国科学院昆明植物研究所隠花植物標本館に納め、片割れについて輸入し、標本作製を行った。 収集した標本(昨年度収集分を含む)について、外部形態および内部形態について、精査を開始した。外部形態については、主として実体顕微鏡による観察をおこなった。内部形態については、標本の縦断切片を作製し、プレパラートにしたのち、光学顕微鏡による観察を行った。 前年度収集した雲南省北西部等産の標本について検討した結果、アナイボゴケ科として、マルミゴケ属Thelidiumを1種(新種として発表済み)、ミドリサネゴケ属Staurotheleを1種、カワイワタケ属Dermatocarponを1種、アナイボゴケ属Verrucariaを11種認めた。また、これらと同所の淡水環境に出現する被果地衣類等についても併せて分類学的検討を進めている。
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Research Products
(1 results)