2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15570105
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Research Institution | Chiba Institute of Science, Faculty of Risk and Crisis Management |
Principal Investigator |
石田 信宏 千葉科学大学, 危機管理学部, 教授 (20291148)
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Keywords | 糖鎖合成 / 糖ヌクレオチド / 糖ヌクレオチド輸送体 / ゴルジ装置 / 小胞体 / SLC35 / フリンジコネクション / SQV-7 |
Research Abstract |
糖ヌクレオチド輸送体はゴルジ装置、小胞体の膜に存在する340〜400アミノ酸からなるN末端とC末端を膜の細胞質側に露出させた、10回膜貫通型の膜介在性タンパク質である。そして、糖ヌクレオチドをモノヌクレオチドとの対向輸送によってゴルジ装置や小胞体の内腔に運び込んでいる。輸送された糖ヌクレオチドは、糖供与体として利用され糖鎖修飾に用いられている。 1996年に初めて我々によってUDP-Galに対する、そして米国よりUDP-GlcNAc,ドイツよりCMP-Sia,に対する糖ヌクレオチド輸送体の遺伝子が同定され、その後、我々そしてその他のグループによっていくつかの輸送体遺伝子が確認され、糖ヌクレオチド輸送体は遺伝子ファミリーを形成することが示された。ところで、ATP非共役型の輸送体は、HUGO Gene Nomenclature Committeeにより、SLC(solute carrier)として41のファミリーに分類され、糖ヌクレオチド輸送体はそのうちのひとつのSLC35遺伝子ファミリーとされた。この活動において、我々は、糖ヌクレオチド輸送体(SLC35)と同じファミリーに属する遺伝子を探索し、遺伝子シンボルを付与した。すなわち、全体としては緩やかな相同性を示す23遺伝子を見出し、これらは、それぞれ6つの比較的高い相同性を示す群に分かれたため、SLC35ファミリーを、さらにAからFまでのサブファミリーに分けたうえでそれぞれの遺伝子のシンボルを付与した。最近、データベース上でのみ顕れていたSLC35F輸送体のメンバーについて、実験的にも糖ヌクレオチド輸送体の性質を示すことを示唆する報告がなされるようになった。 また、我々は、ヒトSLC35C1に高い相同性を示すショウジョウバエの遺伝子を発現解析し、GDP-フコース輸送体(Gfr)であることを明らかにした。さらにGfr欠損ショウジョウバエを作成しヒトの糖鎖関連の遺伝疾患CDGIIcの良いモデルとなりうること、Notchの糖鎖修飾に、検出しうるだけの関与をしていることを示した。
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Research Products
(2 results)