2004 Fiscal Year Annual Research Report
PKC及びDGKに存在する脂肪酸応答ドメインの高次機能解析
Project/Area Number |
15570115
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
白井 康仁 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助教授 (60263399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 尚亮 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (60178499)
谷口 泰造 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 講師 (70346253)
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Keywords | プロテインキナーゼC / ジアシルグリセロールキナーゼ / NMR / 脂肪酸 |
Research Abstract |
PKC及びDGKに存在する脂肪酸応答ドメインの高次構造を明らかにする研究の一環として、本年度は以下の研究を行った。 1.昨年度作製したMBP-DGKγC1A及びMBP-DGKγC1Bをプロテアーゼ(Factor Xa)処置によりタグを切断した後、superoseを用いたゲルろ過に供した。しかし、目的のDGKγC1A及びDGKγC1Bペプチドが得られなかった。そこで、より微量なペプチドを検出するために、C末端にもFLAGタグを融合したMBP-DGKγC1A-FLAG及びMBP-DGKγC1B-FLAGを作製し、プロテアーゼ処置した後、ゲルろ過に供し、FLAG抗体を用いて目的ペプチドを追跡した。その結果、DGKγC1A-FLAGとDGKγC1B-FLAGは、ともにボイドボリュームに溶出され、aggregationを起こしている可能性が強く示唆された。この傾向は、同様に作製したMBP-DGKγC1-FLAG,MBP-εPKCC1-FLAG及びMBP-εPKCC1A-FLAGでも認められた。また、作製した各融合蛋白質の再フォールディング後、PDBu結合能を測定したが、有意な結合は認められなかった。以上のことから、MBP融合PKC及びDGKのC1ドメインを大腸菌を用いて発現させた場合には、正常な高次構造を保持していない可能性が示唆された。そこで今後、GSTタグや、バキュロウイルス発現系など対応策を講じていく必要があると思われる。 2.PKCγ及びδサブタイプにおいてもC1ドメインが脂質性シグナルにおいて重要な働きをしていることを明らかにした。即ち、PKCγのC1ドメインは脂肪酸などのPLA2プロダクトによる膜局在において重要な働きをしており、この膜滞在時間の延長がPKCγの機能において重要な働きをしていることが示唆された。また、PKCδのC1ドメインはセラミドによるPKCδの活性化に必須であり、PKCδによるアポトーシスに重要であった。
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Research Products
(3 results)