2003 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜裏打ち蛋白質群の構造的多様性による情報伝達制御機構の統合生物学的解析
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15570123
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
布村 渉 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70256478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 栄子 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (50119939)
高桑 雄一 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40113740)
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Keywords | CD44 / protein 4.1R / ezrin / FERMdomain / ankyrin / HeLa cell |
Research Abstract |
1)Resonant Mirror Detection(RMD)法を用いたIAsys^<TM>による反応速度論的解析により、CD44細胞内domain(CD44cyt)に対する、4.1R FERM domain及び4.1R^<80>(全長)の平衡解離定数は〜1^<-7>Mであった。また、EzrinのFERM domainに対する平衡解離定数は〜10^<-8>Mであった。 2)4.1RのExon 10領域(51アミノ酸残基)にCD44cytの結合部位を同定した。同じ領域に結合するP55(赤血球膜PDZ蛋白質)とは競合しなかったことから、結合するアミノ酸配列は異なることが示唆された。 3)Ezrin FERM domainはAnkyrin-CD44cyt結合に対して影響しなかった。 4)4.1RのExon 10領域をpCMV-cmyc vectorによりHeLa cellに強制発現させると、細胞膜と細胞質に斑点状に分布した。 5)CD44の細胞外に結合するヒアルロン酸は、4.1Rが細胞膜に強染色されるSKOV3 cellの細胞膜には局在が認められなかった。 6)ウェスタンブロット法により、HeLa cellに発現する4.1Rの分子量は〜80kDaであったことから、赤血球型4.1R(4.1R80)と推定された。 7)HeLa cellにおいて、内在性の4.1Rは細胞膜近傍に、Ezrinは細胞質内に斑点状に、Ankyrinは細胞質内に万遍に分布していた。 8)Ezrin FERM domainをpCMV-cmyc vectorによりHeLa cell内に強制発現すると細胞膜に局在し、4.1Rは細胞質内に、Ankyrinは細胞膜近傍に分布が変化した。この結果は、in vitroでIAsys^<TM>を用いて証明した4.1RがAnkyrin-CD44cyt間の結合を阻害することが、細胞内でも起こりうることを示唆している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Waller, K.L., Nunomura, W., An, X.L., Mohandas, N., Coppel, R.L.: "Mature parasite-infected erythrocyte surface antigen (MESA) of Plasmodium alciparum binds to the 30-kDa domain of protein 4.1 in malaria-infected red blood"Blood. 102. 1911-1914 (2003)
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[Publications] Nunomura, W., Takakuwa Y.: "Protein 4.1 as a modulator of membrane skeletal organization and function of erythrocyte"Recent Research Developments in Cell Research. 1. 67-76 (2003)