2003 Fiscal Year Annual Research Report
高速滑り運動する発現系車軸藻ミオシンを用いたミオシン機能解析
Project/Area Number |
15570133
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
伊藤 光二 千葉大学, 理学部, 助手 (50302526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 太郎 独立行政法人 産業技術総合研究所ジーンファンクション研究センター, 主任研究員副センター長 (90356551)
山本 啓一 千葉大学, 理学部, 教授 (70053361)
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Keywords | ミオシン / アクチン / 車軸藻 / 原形質流動 / in vitro motility assay / 分子モーター |
Research Abstract |
車軸藻ミオシンは、他のモーター蛋白質と比べて、10〜100倍の運動速度をもつ世界最速のモーター蛋白質である。車軸藻ミオシンは,その運動速度の大きさから,非常にユニークな蛋白質と言え,モーター蛋白質の動作原理を解明する上で,多くの知見が得られると期待されている。しかし,今までの車軸藻から生化学的に精製する方法で得られるミオシンは収量が少なく,純度もあまりよくなかったので,その酵素化学的性質を調べるのは困難であった。そこで,申請者は,分子生物学的手法を用いた蛋白質発現系により,速い運動速度をもつ車軸藻ミオシンの作成を試み,平成16年に,それに成功した。その結果,車軸藻ミオシンはモータータンパク質の中でこれまで最大のATP分解活性を持つとされていた筋肉のミオシンの20倍もの活性を持つことがわかった。つまり車軸藻ミオシンの速い運動活性の一因は高いATP分解活性にあることがわかった(K.Ito et al.BBRC2003)。現在は,この発現系によって得られた車軸藻ミオシンを用いて,ストップドフロー装置により,ATP結合速度,ADP解離速度,アクチン解離速度等の詳細な酵素速度論的測定を行い,さらに光ピンセット装置による1分子アッセイを行うことにより車軸藻ミオシンの速い運動速度の酵素学的基盤を明らかにしつつある。これまでの研究により,車軸藻ミオシンはacto-S1からのADP解離速度,ATPによるactinからのATP解離速度が非常に大きいことがわかった。つまり,車軸藻ミオシンはアクチンとの結合時間を短くすることによってアクチン滑り速度を大きくしていることがわかった(投稿準備中)。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kohji Ito, Taku Kashiyama, Kiyo Shimada, Akira Yamaguchi, Jun-ya Awata, You Hachikubo, Dietmar J.Manstein, Keiichi Yamamoto: "Recombinant Motor Domain Constructs of Chara corallina Myosin Display Fast Motility and High ATPase Activity."Biochem Biophys Res Commun. 312. 958-964 (2003)
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[Publications] Kohji Ito, Taro Q.P.Uyeda, Yoshikazu Suzuki, Kazuo Sutoh, Keiichi Yamamoto: "Requirement of domain-domain interaction for conformational change and functional ATP hydrolysis in myosin."J.Biol.Chem.. 278・33. 31049-31057 (2003)
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[Publications] You Hachikubo, Kohji Ito, Keiichi Yamamoto: "Roles of hydrophobic triplet in the motor domain of myosin in the interaction between myosin and action."J.Biochem.. 134. 201-205 (2003)
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[Publications] Jun-ya Awata, Taku Kashiyama, Kohji Ito, Keiichi Yamamoto: "Some motile properties of fast characean myosin."J.Mol.Biol.. 326. 659-663 (2003)
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[Publications] Masaya Seki, Jun-ya Awata, Kiyo Shimada, Taku Kashiyama, Kohji Ito, Keiichi Yamamoto: "Susceptibility of chara myosin to SH reagents."Plant Cell Physiol.. 44・2. 201-205 (2003)