2004 Fiscal Year Annual Research Report
Rhoファミリー遺伝子の生体内における機能与換性の検討
Project/Area Number |
15570145
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
荒木 正健 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 助教授 (80271609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉信 公美子 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 助手 (20274730)
荒木 喜美 熊本大学, 発生医学研究センター, 助教授 (90211705)
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Keywords | RhoA / 遺伝子トラップ / 低分子量Gタンパク質 / geo / ノックインマウス |
Research Abstract |
本研究の目的は、可変型ジーントラップ法で得られたRhoA遺伝子ノックアウトマウス(17-52)を用いて、生体内における低分子量Gタンパク質Rhoファミリー遺伝子の機能互換性を解析し、その複雑なネットワークを明らかにすることである。 平成16年度は、前年度に作製した酵母Rho1遺伝子ノックインマウスおよびHSA promoterノックインマウスの表現型をさらに詳しく解析した。どちらも、ヘテロ接合対マウスの表現型はレスキュー出来ていたのだが、ホモ接合体は胚性致死であった。 次に、レポーター遺伝子geoの代わりにマウスRhoC遺伝子をノックインしたES細胞を作製した。このクローンにおいても、キメラマウス及びヘテロ接合体マウスに明らかな異常は観察されなかった。 しかしながら、この後geoをEGFP遺伝子に置き換えたマウスを作製したところ、やはりヘテロ接合体の表現型がレスキューされた。ノザンブロットでRhoA遺伝子の発現量を調べたところ、EGFP置換マウスにおいて、Rhoa mRNAの発現量は、Ayu17-52と同様に、野生型マウスの半分しかなかった。 このことは、Ayu17-52のヘテロ接合対で観察されたシビアな表現型が、RhoAタンパク質の減少ではなく、レポーター遺伝子geoの発現によるものであることを示唆している。(論文作成中) EGFP置換マウスにおいても、ホモ接合体マウスは生まれてこなかった。従って、RhoA遺伝子をノックアウトしたことによる表現型は、ホモ接合体マウスで観察される胚性致死であることが明らかとなり、酵母Rho1遺伝子ではレスキューされなかったことになる。今後、RhoCノックインマウスにおいてホモ接合体マウスが生まれるかどうかを検討し、機能互換性を確認する。
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