2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15580108
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Research Institution | National University Corporation Tottori University |
Principal Investigator |
吉井 英文 国立大学法人鳥取大学, 工学部, 助教授 (60174885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古田 武 国立大学法人鳥取大学, 工学部, 教授 (10026164)
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Keywords | MCT / 噴霧乾燥 / 粉末化 / 修飾デンプン |
Research Abstract |
機能性脂質として注目されている中鎖脂肪酸トリアシルグリセロール(Medium Chain Triglyceride, MCT)は、炭素数8-10の常温で液状の油脂であり,消化,吸収,代謝において長鎖脂肪酸トリアシルグリセロールと比較して特異な特性を持ち,吸収されやすく,肝臓にてエネルギーとして代謝されるため,消化吸収系統器官の衰弱した患者に高カロリーを与えることができる.そのため、MCT含有粉末は手術後のエネルギー源や未熟児のためのエネルギー源としての機能性食品粉末として利用されている。摂取粉末量あたりのエネルギー量を多くするためにMCT高含有粉末作製の要望が多いにも拘らず、乳化MCT含有噴霧乾燥粉末の工学的データが殆どないのが現状である。 よって、本研究では、オクテニルコハク酸修飾デンプンを主賦形剤とする混合修飾デンプンを用いて、賦形剤の3倍重量を含むMCTオイル高含有噴霧乾燥粉末を作製し、粉末表面オイルおよびMCTオイル包括率と噴霧乾燥粉末構造の関係について電子顕微鏡、共焦点レーザー顕微鏡、薄層クロマトグラフイ炎光検出装置等を用いて検討した。種々の混合賦形剤、噴霧乾燥条件でMCT高含有噴霧乾燥粉末を作製し、乳化オイルのエマルション径と噴霧乾燥粉末の平均粉末径の比が、噴霧乾燥粉末の表面オイル量、MCTオイル包括率に非常に重要であることを明らかにした。その結果、2種類のオクテニルコハク酸修飾デンプンと酸化変性デンプンの3種の混合賦形剤を用いることにより、賦形剤重量の2.9倍量のMCTオイルを包括し表面オイルの少ない機能性オイル粉末を作製することができた。
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Research Products
(3 results)