2003 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄産マングローブの耐塩性に関与する細胞膜構成物質の検索
Project/Area Number |
15580131
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
屋 宏典 琉球大学, 遺伝子実験センター, 教授 (10177165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 繁幸 琉球大学, 農学部, 助教授 (30117585)
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Keywords | マングローブ / 耐塩性 / テルペノイド / 合成遺伝子 / 細胞内局在 |
Research Abstract |
マングローブのテルペノイド画分が塩分負荷により増加することをTLC分析で確認しているので、マングローブのテルペノイド組成について詳細な分析を行った。また、マングローブの生合成酵素の一種であるOxidesqualene cyclase(OSC)の分子構造を明らかにした。さらに、テルペノイドの細胞名局在性を明らかにするため、抗体の作成を試みた。 方法:7種類の沖縄産マングローブの葉と根から調製した総脂質抽出液をケン化後、不ケン化物をガスクロマトグラフにより分析した。テルペノイドの同定には^<13>C-NMRとGC-MSを用いた。OSC遺伝子はメヒルギ(Kandelia candel)根のcDNAを鋳型にしたPCR法によりクローニングした。 結果:マングローブには11種類のトリテルペノイドと6種類の植物ステロールが検出され、主要成分はLupeol,β-Amyrin, Taraxerol、β-Sitosterol, Stigmasterolであった。テルペノイド組成は各マングローブ間で異なり、同一マングローブにおいても葉と根では異なる場合があった。根のテルペノイド濃度は、内側より外側で高かった。単離したOSCはβ-Amirin synthaseと高い相同性を示した。また、クローン間で塩基配列が異なっていたことからマングローブ根には複数個のOSC遺伝子が存在することが示唆された。尚、テルペノイド(Lupeol)に対する抗体作成を試みたが、ハプテンキャリヤーとの化学結合反応が不十分であったため高い抗体価は得られなかった。
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