2004 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄産マングローブの耐塩性に関与する細胞膜構成物質の検索
Project/Area Number |
15580131
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
屋 宏典 琉球大学, 遺伝子実験センター, 教授 (10177165)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 繁幸 琉球大学, 農学部, 助教授 (30117585)
|
Keywords | Terpenoid / Biosynthesis / Mangrove / Salt tolerance / β-Amyrin |
Research Abstract |
マングローブのテルペノイド画分が塩分負荷により増加することから、テルペノイドが塩分耐性に寄与している可能性が考えられた。本年度はテルペノイド合成遺伝子の一つであるβ-Amyrin synthaseの全長cDNAの単離と遺伝子産物の機能解析を試みた。 方法:メヒルギ(Kandelia candel)からcDNAを合成し、テルペノイド合成遺伝子に特徴的な配列を基にβ-Amyrin synthasecDNAのコアー部分の増幅を行った。次いで得られた配列を起点として5'-RACE及び3'-RACE法による全長cDNA配列の決定を試みた。得られた全長cDNAはテルペノイド合成遺伝子欠失酵母に導入し、遺伝子機能の解析を試みた。 結果:β-Amyrin synthaseと高い相同性を示すコアー部分の増幅に成功し、5'-RACE及び3'-RACE法により全長1813bpのcDNAを得た。得られたcDNAの塩基配列はβ-Amyrin synthaseに高い相同性を示すことから、テルペノイド合成系遺伝子Oxidosqualene cyclase (OSC)の一つと判断された。本遺伝子の機能解析を行うため、OSC欠損酵母であるGIL77に導入発現させ、Oxidosqualene代謝産物の解析をおこなったが、特定のテルペノイドの合成は確認できなかった。発現系の誘導に問題がある可能性が考えられ、引き続き機能解析を行う予定である。
|