2004 Fiscal Year Annual Research Report
魚類好中球を用いた水質汚染物質の免疫毒性評価と毒性発揮機構の解明
Project/Area Number |
15580160
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
延東 真 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (80128355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 信明 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (40114912)
舞田 正志 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (60238839)
片桐 孝之 東京海洋大学, 海洋科学部, 助手 (50361811)
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Keywords | ティラピア / 好中球 / エストロジェン様化学物質 / 鰾 / 免疫毒性 / 貪食活性 |
Research Abstract |
1.17β-エストラジオール(E_2)曝露後のティラピア好中球の性差による感受性 E_2を用いだ免疫毒性評価法を開発するにあたり、魚の雌雄差を考慮する必要があるのかどうかを確認した。E_2に曝露させた好中球は、雌雄に関係なく有意に貪食率を低下させた。よって本評価法は、用いる蕉の性差を考慮する必要はないことが明らかどなった。 2.ティラピア鰾好中球と頭腎白血球を用いたE_2曝露による貪食能と再現性 本評価法に、頭腎白血球を用いた場合と鰾好中球を用いた場合とで、どちらが操作の簡便性、再現性に優れているのかを検討した。貪食率は鰾好中球では有意な低下が見られたが、頭腎白血球では有意な低下は認められなかった。また、得られたデータの再現性は鰾好中球が明らかに優れていた。さらに、細胞を調整することの容易さにおいても、鰾好中球が簡便であった。 3.エストロジェン核内レセプター(ER)α、β鎖をプローブにした白血球での発現 恥の免疫毒性評価において、その作用機構を解明する一環として、好中球を含む白血球集団におけるERの発現をin situハイブリダイゼーションを用いて行った。α鎖は雌雄共に発現が認められたが、その発現量はメスの方が強く、β鎖は雄で強かった。また、赤血球においては両鎖とも発現は認められなかった。 4.E_2の好中球曝露後の化学発光能測定の為のプロトコールの作成 E_2の好中球曝露に対し、スーパーオキシドアニオン(O_2)を指標とした評価が可能であるかどうかを検討するため、測定用プロトコールを作成した。好中球(10x10^6細胞/50μl、100ppbのE_2で2時間曝露)に、40μMのCLAを100μl、PBSを300μl加えた。PMA(1μg/ml)を50μl加えて攪拌後、28℃で測定(15分間)を開始した。以上の方法により、化学発光能のピーク値を指標として好中球のスーパーオキシドアニオン産生能測定が可能となった。
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Research Products
(1 results)