2003 Fiscal Year Annual Research Report
海産生物由来ホスホリパーゼA2の基質特異性発現機構の解明
Project/Area Number |
15580175
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岸村 栄毅 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (50204855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾島 孝男 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (30160865)
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Keywords | 海産無脊椎動物 / 棘皮動物 / イトマキヒトデ / ホスホリパゼA2 / 遺伝子工学 / 変異体 / 基質極性基特異性 / pancreaticループ |
Research Abstract |
1.PLA2変異体発現ベクターの構築 イトマキヒトデのホスホリパーゼA2(PLA2)をコードするcDNAのpancreatic loopに相当する部位の塩基配列はoligonucleotide-directed dual amber-long and accurate polymerase chain reaction (ODA-LAPCR)法により、Mutan-Super Express Kmキット(TaKaRa)を用いて変異させた。その結果、5'-末端から190-192塩基目にLysに対応するコドンAAGが挿入され、イトマキヒトデPLA2のCys62-Gly63間にLys残基を導入したPLへ2変異体をコードするcDNAが得られた。 2.PLA2変異体の大腸菌による発現 PLA2変異体をコードするcDNAを発現用プラスミドpET-16bにサブクローニングした。このプラスミドを用いて発現用大腸菌BL21(DE3)を形質転換した後、IPTG誘導によりPLA2変異体を発現させた。発現したPLA2変異体は不溶性の封入体を形成したため、8M尿素と10mM 2-メルカプトエタノールで可溶化した後、透析により再生し、活性型の粗PLA2変異体を調製した。 3.粗PLA2変異体の基質極性基特異性 粗PLA2変異体のホスファチジルエタノールアミン(PE)加水分解率は、イトマキヒトデPLA2と比較して高く、Cys62-Gly63間へのLys残基の導入はPE極性基に対する反応性を高める結果を示した。
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Research Products
(1 results)