2005 Fiscal Year Annual Research Report
地場農産原料利用型ベンチャービジネスの成長・発展条件に関する実証的理論的研究
Project/Area Number |
15580204
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
新沼 勝利 東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (60078160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永島 俊夫 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (70155927)
木原 高治 東京農業大学, 国際食料情報学部, 助教授 (50234331)
井形 雅代 東京農業大学, 国際食料情報学部, 助教授 (10231127)
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Keywords | ベンチャービジネス / アグリベンチャー / 地ビール / 農産原料 / 地域経済 / 経営者特性 |
Research Abstract |
平成17年度は16年に引き続き地ビール個別企業の実態の補足調査を行った。北海道(北海道ワイン)、東北(秋田県湖畔の杜ビール、アクラビール、福島県みちのく福島ビール、宮城県松島ビール)、九州(宮崎県霧島酒造、鹿児島県霧島高原ビール(母体は錦灘酒造)、熊本県湯の児スペイン村福田農場(先駆的な観光農場))などを調査した。今回の実態調査では、県の研究所(秋田県品総合研究所の醸造部門)が、地ビール会社の支援をしているものや、酒造会社が地ビールに事業拡大あるいは酒造工場エリアを公園ファクトリー的な発想の一部に地ビール製造に進出している企業、チェコ政府観光局(バレル・バレープラハ&GEN)を謳い文句にチェコの観光振興のための施設をつくり、地ビールの製造施設と技術をチェコから導入している企業、山を利用した柑橘農園をベースに観光農園からスペイン村へそして地ビールにも進出するといったように地ビールは一時のブームから退潮傾向があるものの多様な展開をしている様相を把握できた。 また、調査企業から地ビール銘柄のサンプルを採取し、成分分析を行っている。これまでのサンプルも含めた地ビール銘柄の特性を明らかにするための成分分析の結果に多変量解析の主成分分析によって特性を整理している。 これまでの実態調査において地ビール企業の経営者に特性が見られることから平成15年度に実施したアンケート調査の回答企業経営者と17年度実施した補足調査企業を対象に経営者特性(経営者の独自性や起業家の特色を分析するために調査項目約90項目)に関するアンケート調査(郵送)を実施し、約30企業から回答を得たので、特性分析をすすめている。 さらに、本年度が最終年度であることから研究分担者ごとにベンチャービジネスの実態調査とアンケート調査による企業の類型化の成果を組み合わせるとともに、経営者特性アンケート調査を踏まえてベンチャー企業の成長・発展の理論化を図り、3年間の報告書の準備を進めている。
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