2004 Fiscal Year Annual Research Report
確率的選択を考慮した需給モデルによる農地利用集積要因に関する研究
Project/Area Number |
15580208
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Research Institution | National Institute for Rural Engineering |
Principal Investigator |
國光 洋二 独立行政法人農業工学研究所, 農村計画部・総合評価研究室長 (30360390)
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Keywords | Padde-field Consolidation Projects / Rental Rate / Rental Agreement Level / SD Function for Renting / Discrete Choice Type Questionnaire / 生産関数理論 / 圃場整備 |
Research Abstract |
(1)モデルの推定 昨年考案した確率的選択モデルを元に、圃場整備事業地区のデータから、統計的分析手法を適用して水田の賃貸借に対する農家行動モデル(貸し手と借り手について)を具体的に推定した。 (2)影響要因の解明 モデル推定結果から、圃場整備は、地代を大幅に上昇させ、賃貸借合意水準を高めることが明らかとなった。また、水田賃貸借に対しては、米価の低下と労賃の低下が地代の大幅な低下をもたらし、特に、水田賃貸借においては米価低下の負の影響が大きいこと、圃場の立地条件(都市近郊か中山間地帯か)が影響する要因であることが明らかとなった。これら要因は、先行研究で指摘されてきた点であるが、その影響の弾力性による定量化は、本研究により初めてなされた点である。 (3)追加調査の実施 畑地におけるモデルの適用性を検証するために、山梨県の甲府市周辺の樹園地農家に対し、アンケート調査を実施して、水田のデータと同様なデータを収集した。 (4)結果の公表 推定したモデルにもとづいて、米国ハワイ州で開催されたWESTERN REGIONAL SCIENCE ASSOCIATION 43rd Annual Meeting "The Impacts of Paddy-field Consolidation Projects on Farmland Rental Transactions in Japan : An Application of the Stochastic Choice Model to the Capitalization Mechanism in the Regulated Market"として発表を行って、他の研究者との意見交換を行った。また、本年度の研究成果をまとめて『Journal of Agricultural Applied Economics, Research in Agricultural Applied Economics (online journal)』に論文を公表した。
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Research Products
(5 results)