2004 Fiscal Year Annual Research Report
家畜養尿と有機性廃棄物の混合メタン発酵ならびに消化液の圃場環元技術の確立
Project/Area Number |
15580218
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
梅津 一孝 国立大学法人帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (20203581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 正 国立大学法人帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (60204856)
谷 昌幸 国立大学法人帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (00271750)
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Keywords | バイオガス / メタン / 消化液 / 圃場還元 / 秋蒔き小麦 / 液肥 / 混合メタン発酵 |
Research Abstract |
本研究は乳牛糞尿に有機性廃棄物を添加する混合メタン発酵において、有機性廃棄物添加がメタン発酵に与える影響を中温発酵(35℃)と高温発酵(55℃)について検討し、その発酵特性を明らかにすると同時にメタン発酵消化液の肥料成分へ与える影響を明らかにすることを目的とした。 実験用発酵槽は有効容積10Lのステンレス製発酵槽を用いた。発酵実験は乳牛糞尿のみと乳牛糞尿に有機性廃棄物を添加した原料を用い、水理学的滞留口数を20日とし、連日投入を行った。発酵温度は中温発酵(35℃)と高温発酵(55℃)とした。55℃の高温発酵は35℃の中温発酵よりもバイオガス生成量、メタン濃度ともに立ち上がりが早かった。また、55℃発酵では乳牛糞尿のみよりも有機性廃棄物を添加することにより、約2.5倍の大幅なバイオガス生成量の増加が認められ、メタン濃度もやや高い値を示したが、35℃発酵では投入負荷が原因と思われる発酵阻害が起こった。絶対嫌気性菌の働きによるメタン発酵は、肥料成分の流出は少なく、発酵による減少もほとんどなく、多くは抽出態で存在した。乳牛糞尿中の有機態窒素は発酵により無機化し、アンモニア態窒素量が増加した。また、有機性廃棄物の添加により、アンモニア態窒素の増加量は大幅に大きくなった。乳牛糞尿に有機性廃棄物を添加し、発酵させることで、土壌に吸着保持されやすいアンモニア態窒素が大幅に増加し、肥料としての価値が高まることがわかった。 また、メタン消化液が小麦の収量に与える影響を検討し,メタン発酵消化液の肥効特性を明らかにした.メタン発酵消化液と化学肥料を窒素量換算で同量施用した場合,小麦の収量に有意差はなく,子実成分もほとんど同じであり,粗タンパク含有率も良質の範囲であった。
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Research Products
(2 results)