2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15580239
|
Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
小澤 壯行 日本獣医畜産大学, 応用生命科学部, 講師 (30247085)
|
Keywords | 山羊肉 / 市場性 / アンケート / 官能試験 / 沖縄料理 / 国際情報交換 / ニュージーランド |
Research Abstract |
山羊肉の市場性の検討に際して、1.本邦における山羊飼養の展開過程の把握と新たな山羊飼養産業の展開に関する実証的調査の実施、2.一般消費者(98名)に対する山羊肉の印象と市場性に関するアンケートの実施、3.都内沖縄料理店経営者を対象とした山羊肉料理導入の有無と今後の展開に関するアンケートの実施(n=15)、4.学生172名に対する山羊肉官能試験の実施、5.官能試験実施後の学生(172名)に対する消費購買意向に関するアンケートの実施、および6.ニュージーランドにおける先進的山羊飼養農家の現地ヒヤリング調査(5戸)を実施した。 この結果、1.本邦においては近年着実に山羊飼養の「復権的傾向」が見受けられること、さらに一村一品的活動の成果として各種山羊産品が生まれつつあることが確認された。2.消費者は山羊肉に対して「臭い」等の印象を抱いているが、「適当な価格で料理法が明示されているならば」購入してみたいとの意向が強いことが認められた。3,しかし、都内沖縄料理店を対象とした調査では山羊肉料理はその「独特の風味」から都市住民には好まれず、積極的な展開をする意志が無いことが明らかになった。4,学生(172名)に対する山羊肉官能試験では、山羊肉の感受性は概して好評であり、モモ肉に比べてロース肉の嗜好性が優った。また、消費購買の意向に関しても「また食べてみたい」と回答する者が過半を占め、一定の市場性の存在が示唆された。5.山羊飼養の先進地であるニュージーランドでは、とりわけ肥育牛部門との複合経営部門として肉用山羊が位置づけられており、その収益性よりもむしろ雑草防除的な位置づけがなされていることが特徴であった。さらに中国との合弁事業として肉用山羊の受精卵を中国へ輸出する事業が手がけられており、このことは本邦ではほとんど知られていない事例であることから、一層の調査分析が必要とされるところである。
|
Research Products
(2 results)