2004 Fiscal Year Annual Research Report
鶏伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス感染における致死的病態機構の解明
Project/Area Number |
15580257
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
山口 剛士 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (70210367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福士 秀人 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (10156763)
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Keywords | IBDV / 病原性 / 相互作用 / VP5 / VP2 / 鶏 |
Research Abstract |
鶏伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス(IBDV)感染における致死的病態機構解明を目的に、病原性との関連が報告されている非構造タンパク質VP5とカプシドタンパク質VP2について、各タンパク質と相互作用する宿主細胞因子の検索を行った。相互作用の検索には大腸菌内で分子間の相互作用を検出するBacterial two-hybrid systemを用いた。 IBDV病原株が増殖可能な鶏B細胞を起原とするLSCC-DT40細胞のmRNAを用い、分子間相互作用検出用cDNAライブラリーを作出した。VP5全領域、VP5の中央に位置する疎水領域を除いたVP5C末端領域およびN末端領域をそれぞれベイトタンパク質としてβガラクトシダーゼ産生を指標に相互作用の検索を行った。陽性クローンについて、より特異性の高いHis要求性を指標に相互作用の確認を行ったところ、すべてのクローンが陰性となった。次に、VP2について病原性関連アミノ酸が位置するVP2中央のアミノ酸可変領域とN末端領域およびC末端領域の3領域に分割し、それぞれをベイトタンパク質としてライブラリーの検索を行った。しかし、これまでのところ相互作用を示す宿主細胞因子は見つかっていない。 これまでにVP2およびVP5と相互作用する宿主細胞因子は検出されていない。今回用いたcDNAライブラリーは、計算上必要な規模の約30%であったことから、cDNAライブラリーを再構築し検討を継続している。また、VP5については発現後の細胞内動態を明らかにするため、GST-VP5融合タンパク質の発現・精製を行い、抗VP5抗体の作出を試みている。
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