2005 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮細胞・周細胞相互陥入部を介した血管新生制御機構の三次元電顕免疫学的研究
Project/Area Number |
15580267
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
和久井 信 麻布大学, 獣医学部, 助教授 (40201157)
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Keywords | 血管内皮細胞 / 周細胞 / 相互陥入部 / 三次元電顕免疫学 / 血管新生 |
Research Abstract |
【目的】血管内皮細胞・周細胞相互陥入部Endothelial cell and pericyte interdigitation (EPI)は血管新生初期に比較して血管新生成熟期に有意にその数が増加することを本研究者はラット実験肉芽組織モデルを用いて三次元電顕免疫学的に証明した。さらに、EPIでは血管新生因子の受容体は周細胞側に発現すること、さらに内皮細胞の増殖阻害因子が発現することを三次元電顕免疫学的に証明した。この結果から、EPIが血管新生制御機構に於いて新生血管の増加よりも、新生血管数の選択的維持に関与することを示唆した。そこで、EPIの増減と関与する遺伝子を検討するために、ラット実験肉芽組織モデルを対象としてAtlas cDNA Expression Array解析を行い、同定された一部の遺伝子の発現をReal Time RT-PCR法で解析した。次に、発現を検討したmRNAがコードするタンパクの分布の三次元電顕免疫学的検討を行った。 【方法】8週齢雌SDラットの背部皮下にマトリーゲルを無菌的に埋め込んだ。その後、経日的に実験肉芽組織を摘出し形態学的検討を行った。さらに、実験肉芽組織を対象として、三次元電顕免疫学的検討を行った。 【結果・考察】実験肉芽組織内に認められる新生毛細血管では、血管内皮細胞・周細胞でAngiopoietin2の発現が認められた。また、Tie-2は血管内皮細胞で発現していたが、Agiopoietin 1の発現はほとんど認められなかった。これに対し、成熟毛細血管ではAgiopoietin 1の強い発現が周細胞で認められた。しかし、Angiopoietin2、Tie-2の発現は新生毛細血管とほぼ同様であった。さらに、EPIでAgiopoietin 1の強い発現が認められた。以上のことから、毛細血管成熟には周細胞が発現するAgiopoietin 1が関与し、Agiopoietin 1の周細胞から血管内皮細胞への輸送にはEPIが関与することが示唆された。
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Research Products
(6 results)