2004 Fiscal Year Annual Research Report
免疫担当細胞におけるBone Morphogenetic Proteinの機能
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15580269
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Research Institution | RIKEN |
Principal Investigator |
小川 健司 独立行政法人理化学研究所, 辻本細胞生化学研究室, 先任研究員 (50251418)
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Keywords | TGF-beta / T細胞 |
Research Abstract |
ActivinとTGF-βは、BMPとともにTGF-βファミリーに属する多機能因子であり、細胞内情報伝達分子を共有する事から、多くの細胞に対して類似の作用を示す事が知られている。TGF-βがT細胞の機能調節に働く事が知られる一方、Activinの免疫担当細胞における発現や機能に関する研究は殆どなされていなかった。我々は、免疫担当細胞におけるActivinに着目し、ActivinがCD4+T細胞の活性化にともなって分泌される事を見出した。近年、ユニークなサプレッサーT細胞のポピュレーションとして、CD4+CD25+ regulatory T細胞が注目されている。通常CD25は、活性化したT細胞おいて発現されるが、ナイーブなCD4+T細胞の5-10%程度がCD25を発現しており、これらの細胞はTGF-βを産生し、免疫抑制に働く事が知られている。本研究では、マウスCD4+T細胞におけるActivinとTGF-βの発現と機能の違いに就いて検討した。CD4+CD25+ regulatory T cellsが高いレベルのTGF-βを産生する事が確認された。CD4+CD25- T cellsはActivinを産生するが、CD4+CD25+ regulatory T cellsは、活性化してもActivinを全く産生しない事が示された。また、TGF-βがCD4+CD25- T cellsの増殖を濃度依存的に抑制するのに対し、ActivinはT細胞に対する増殖抑制作用を示さなかった。これらの結果から、CD4+ T cellsおけるActivinの発現と機能はTGF-βとは完全に異なり、両因子が免疫調節において明確な役割分担をしている事が示唆された。
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