2004 Fiscal Year Annual Research Report
新設汚泥の植栽土および農用培養土としての有効利用への挑戦
Project/Area Number |
15580299
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
福元 康文 高知大学, 農学部, 教授 (80036748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 徹志 高知大学, 農学部, 教授 (10145112)
島崎 一彦 高知大学, 農学部, 助教授 (20196471)
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Keywords | 都市汚染 / 製紙汚泥 / 育苗ポット / 建設発生土 / 水質改善 / 環境改善 / 生育 / 野菜 |
Research Abstract |
近年河川湖沼の水質汚染に対し厳しい規制がなされるようになってきた。一方、汚濁している河川湖沼の水質浄化については、河川の環境基準達成率(BOD)は81%と前年同様で、湖沼の環境基準達成率(COD)に至っては僅か40.9%に過ぎず、過去25年間ほぼ同レベルに低迷しており、その必要性が理解されていながら、長年にわたり底部に堆積してきた汚濁物質の除去技術の困難さと、その後のヘドロ処理の問題などで、遅々として進んでない現状にある。都市型河川と一般河川について、無機置化剤土壌改良法により搬出された汚泥の特性と、植栽培養土としての再利用の可能性について調査した。今回は特に高知県仁淀川の川底に長年にわたり堆積してきた製紙スラッジの特性と、その植栽培養土としての再利用法について検討した。製紙スラッジは主成分がセルロースであり成型しやすいことより土壌還元型育苗ポットとしての再利用法についても、培養土に都市汚泥を利用した場合を含め検討した。 1.製紙スラッジは都市型河川の江の口川スラッジと異なり、植物の生育に抑制的であり、スラッジ中に有害物質の難水溶性物質の存在が示唆されたが、今後植栽培土としての利用には、有害物質の除去あるいは中和か、土に少量混入して希釈利用することが望ましいと思われた。 2.製紙スラッジ製土壌還元型育苗ポットは、スラッジ中に植物の生育に抑制的な難水溶性物質による生育抑制は、炭混入に見られるような改善策を要するが、主成分がセルロースであり、易分解性で成型しやすく、定植後の活着とその後の生育は順調に行われるため、育苗ポットとしての利用は多いに期待できる。 3.製紙スラッジ製土壌還元型育苗ポットの培養土に都市汚泥を利用しても、植物の生育に致命的な障害は認められなかったことより、今後の利用開発の可能性が示唆された。
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Research Products
(7 results)