2006 Fiscal Year Annual Research Report
ビニルエポキシドによるエンド環化選択的芳香族分子内フリーデルクラフツ反応
Project/Area Number |
15590017
|
Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
南雲 紳史 工学院大学, 工学部, 助教授 (40246765)
|
Keywords | ビニルエポキシド / Friedel-Crafts反応 / hydrobenzazepine / 2,5-methanohydrobenzazepine / Montanine / 合成研究 |
Research Abstract |
平成16、17年度に、6-benzylamino-4,5-epoxy-2-hexenoateの分子内Friedel-Crafts反応をTMSOTfの存在下でおこない、2-benzazepine誘導体を合成した。またそこからオゾン分解、続くオゾニドの還元的処理によりジオール誘導体へ変換し、さらに渡環反応と続く水酸基の酸化を行うことにより、2,5-methanohydro-2-benzazepinone誘導体を合成した。そこで本年度はヒガンバナ科アルカロイドの1種であるMontanineの全合成を目指し、最終段階である2置換シクロヘキセノン環の構築を検討した。最初に2,5-methanohydro-2-benzazepinone誘導体のアルキル化を行うことにより、シクロヘキセノン環構築のための側鎖導入を試みた。しかし、各種塩基条件を検討したにもかかわらず目的とするアルキル化体を合成することはできなかった。そこでこの側鎖部分に相当する炭素鎖をあらかじめ有するビニルエポキシドを合成し、その7-エンド環化選択的Friedel-Crafts反応をおこなった。その結果、目的とする2-benzazepine誘導体を得ることに成功した。引き続き、オゾン分解後、渡環反応と酸化反応を行うことにより、3位に炭素鎖を有する2,5-methanohydro-2-benzazepinone誘導体を合成した。さらにジケトンに変換後、アルドール縮合をおこなうことによりMontanineの基本骨格を全て有し冬4環性アルカロイドへ導いた。今後は芳香環上のジメトキシ基をメチレンジオキシ基に変換することにより、Montanineの全合成を完成したいと考えている。
|
Research Products
(1 results)