2004 Fiscal Year Annual Research Report
テロメラーゼ活性を誘導または抑制する新規因子の同定
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15590061
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
田原 栄俊 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (00271065)
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Keywords | テロメア / テロメラーゼ / hTERT / MEN1 / ルシフェラーゼ / 不死化 |
Research Abstract |
テロメラーゼ活性は、触媒遺伝子であるhTERTの発現によって制御されている。hTERT promoter 1.8kbpの下流に緑色傾向タンパク質GFPあるいはルシフェラーゼ遺伝子をつなげて、レトロイウルスあるいはレンチウイルスのベクターを用いてこれらを種々に遺伝子導入できる系の確立を行った。その結果、種々のガン細胞、初代培養細胞などの様々な細胞に高効率に遺伝子導入できた。大腸ガン細胞株RKOからは、RKO-TRPGFP細胞をhTERT転写活性モニター細胞として樹立した。正常細胞は、寿命があるため持続的にhTERTの転写活性をみることが不可能になるため、内因性のhTERT promoter活性とは独立した強制発現系をもちいて恒常的にhTERTを発現させて正常細胞を不死化させたものを用いた。正常細胞MRC-5およびNHFの2種類の線維芽細胞を用いて、それぞれMRCT-TRPluc細胞、NHFT-TRPLuc細胞を持続的にhTERTの転写活性をルシフェラーゼの活性でモニターできる細胞の構築した。hTERTの発現しているガン細胞株RKO由来のモニター細胞RKO-TRPLuc細胞では、緑色蛍光または強いルシフェラーゼ活性が検出された。テロメラーゼ活性が検出できない正常細胞由来のMRCT-TRPLucおよびNHFT-TRPLuc細胞ではルシフェラーゼ活性は全く検出されなかった。目的のレポーター遺伝子の導入は、使用したウイルスベクター特異的なプライマーを用いてジェノミックPCRにより導入を確認した。以上の結果から、ガン細胞および正常細胞でhTERT promoterの転写活性を持続的にモニターできる細胞を樹立することに成功した(特許申請中)。また、この細胞を用いてhTERT promoterの転写活性をあげる天然物化合物をスクリーニングしその候補となる化合物候補を数種類同定した。
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Research Products
(6 results)