2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15590108
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Research Institution | NATIONAL INSTITUTE OF ADVANCED INDUSTRIAL SCIENCE AND TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
西川 諭 独立行政法人産業技術総合研究所, 年齢軸生命工学研究センター, 副研究センター長 (60357704)
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Keywords | アプタマー / C型肝炎ウイルス / NS3プロテアーゼ / NS3ヘリカーゼ / IRES |
Research Abstract |
1)抗NS3プロテアーゼアプタマーならびに抗NS3ヘリカーアプタマーコンジュゲート発現ユニットの構築ならびに評価 HCVのNS3ヘリカーゼドメインに対するRNAアプタマーを創出した。このアプタマーは5'側に一本鎖領域を3'側に2つのステムループ構造を持つ構造を持ち、強くヘリカーゼを阻害した。ステムループの一つには共通配列が存在し、これがヘリカーゼドメインと相互作用していることが窺われた。(Oligonucleotides発表) 次に、プロテアーゼに対するアプタマーと接続することで、異なった酵素機能を持つタンパク質を相加的に阻害する多機能な新機能性核酸(Bifunctional aptamer)を種々デザインした。試験管内での阻害実験から両アプタマー間の至適距離等の情報を獲得し、最適分子を構築した。この多機能型アプタマーはNS3蛋白質に対して、プロテアーゼ/ヘリカーゼの異なる2箇所ならびに2段階で作用でき、また蛋白質分子を複数個捕捉でき、単独より効果が高いことを明らかにできた。(J.Biochem.発表) 2)HCV-fullゲノム発現システム(HCVレプリコン)でのアプタマーの効果判定 表記の系を用いてのアプタマーの機能の検証については、都臨床医学総合研究所小原道法先生との共同研究により解析中である。細胞抽出液を用いたセミインビボ系では40%の阻害効果を得ることができた。 3)HCV IRESに特異的な新規アプタマーの創出(2) 前年度ドメインII領域に対して獲得したRNAアプタマーのIRESからのインビトロ翻訳に対する阻害効果はあまり見られなかったので、今回、ドメインIII-IVに対するRNAアプタマーを新たに創出した。その結果ドメインIIIdに特異的に結合し、翻訳を阻害する分子が得られた。この結果、ドメインIIIdの機能的重要性、ならびにヘアピンループ・インターナルループ相互作用の安定性を見い出した。(Nucleic Acids Res.発表)
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Research Products
(6 results)