2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15590179
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
土肥 良秋 産業医科大学, 医学部, 教授 (30258602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 淳 中村学園大学, 大学院, 教授 (80080547)
工藤 秀明 産業医科大学, 医学部, 講師 (40289575)
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Keywords | 血管新生 / 熱傷モデル / 創傷治癒 / 血管内皮細胞 / 血管内皮前駆細胞 / BrdU / 線維芽細胞 |
Research Abstract |
血管形成(neovascularization)機序は血管新生(angiogenesis)と血管発生(vasculogenesis)に大別される。前者は既存血管内皮細胞の増殖・遊走に基づく血管発芽(vascular sprout)による血管形成過程を意味し、後者は多潜能間葉細胞が既存毛細血管周囲に索状に集積し、血管内皮前駆細胞(endothelial progenitor cell)への分化を経て、血管内皮細胞として血管に編入する新生血管形成過程を指す。本研究は成体の創傷治癒過程において、組織局在性の線維芽細胞が脱分化して多潜能間葉細胞となり、活発に増殖しながら血管内皮前駆細胞に分化して血管発生の様式で新生血管に編入されるという仮説を証明することを目的としている。すなわち、ラット真皮組織から単離培養した線維芽細胞を種々の血管内皮増殖因子および成長因子の存在下で血管内皮前駆細胞に転化させ、増殖中の細胞に取り込まれるBrdUで標識したのち、創傷治癒過程の組織に添加し、新生血管にBrdU標識細胞が編入されることを形態学的手法により証明するために、1)平成15年度実験計画実施に先立ち、成体の創傷治癒過程で血管発生の様式で新生血管が形成されることが既に確認されているラット実験的熱傷受傷モデル(ラットの背部に100℃に加熱した真鍮の金属円柱を1分間圧着して作成)を材料として、真皮組織の線維芽細胞に由来するBrdU標識細胞が血管内皮前駆細胞として新生血管に編入することを光顕ならびに電顕レベルの免疫組織化学により検索中である。2)平成15年度実験計画に基づき、ラット真皮組織から線維芽細胞を単離培養し、血管内皮前駆細胞への転化を誘発させるために、目下、種々の血管内皮増殖因子および成長因子と細胞外基質の添加による培養条件を設定中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Soshi Uchida 他: "Vascular endothelial growth factor is expressed along with its receptors during the healing process of bone and bone marrow after drill-hole injury in rats"Bone. 32・5. 491-501 (2003)
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[Publications] 土肥 良秋 他: "血管発生と血管新生-新生血管形成に関する研究の沿革-"産業医科大学雑誌. 25・4. 409-417 (2003)