2005 Fiscal Year Annual Research Report
脂溶性物質が膵導管細胞における陰イオンチャネルに与える影響に関する研究
Project/Area Number |
15590196
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
相馬 義郎 大阪医科大学, 医学部, 講師 (60268183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
進藤 昌彦 大阪医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10244592)
窪田 隆裕 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10084906)
宗宮 浩一 大阪医科大学, 医学部, 助手 (20319544)
瀧井 道明 大阪医科大学, 医学部, 助手 (40319538)
石黒 洋 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助教授 (90303651)
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Keywords | 膵臓 / 外分泌 / 膵導管細胞 / 重炭酸イオン / コレステロール / bicarbonate secretion / pancreatic duct / CFTR |
Research Abstract |
I)高親和性ATP類似薬を用いたCFTRチャネルのATP依存性ゲーティング機構の研究 相馬とHwang(海外共同研究者)は、ATP類似薬のN^6-(2-phenylethyl)-ATP(P-ATP)はCFTRチャネルに対してATPに較べて50倍以上の親和性を持ち、かつ開口確率を約30%増加させることを明らかにした。ATPとP-ATPのCFTRチャネルの開口動態に対する影響を比較検討することにより、CFTRのゲーティング機構におけるATP加水分解反応の果たす役割についての重要な知見が得られた(J.Physiol,2005)。 II)形質膜含有コレステロール量のCFTRチャネルのゲーティングへの影響とそのメカニズムの解明 サイクロデキストリンを用いて、形質膜に含まれるコレステロールの量の変化がCFTRチャネルのATP依存性ゲーティングに与える影響とそのメカニズムの研究を行った。コレステロールの形質膜含有量変化はCFTRチャネルのATP依存性ゲーティングに大きな影響を与えた。現在までの研究成果によると、2つのnucleotide結合ドメイン(NBD)が2つのATPを挟みこんだ形で2量体を作り(dimerization)、その構造的変化が膜貫通ドメインにあるチャネルゲートの開閉を行うための機械的応力を発生させていると考えられる(J.Gen.Physiol.,2005ab)。したがって、その逆に、コレステロールの形質膜含有量変化は、CFTRチャネルの膜貫通ドメインの構造的変化に対する機械的応力を介して、NBD2量体内部に結合したATPの加水分解速度に影響を与えている可能性が示唆された。
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Research Products
(5 results)