2004 Fiscal Year Annual Research Report
内分泌攪乱物質によるCl^-ホメオスタシス破綻と神経細胞移動障害による神経回路異常
Project/Area Number |
15590207
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
山田 順子 静岡大学, 大学院・電子科学研究科, 助手 (30334965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 敦夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50254272)
井上 浩一 浜松医科大学, 医学部, 助手 (80345818)
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Keywords | 発達 / Chrolide / Cl^-ホメオスタシス / GABA受容体 / トリブチルスズ / GFP / 子宮内電気穿孔法 / 大脳皮質 |
Research Abstract |
トリブチルスズ暴露によるCl^-ホメオスタシスへの影響(山田、福田) ・[Cl^-]_iへの影響 トリブチルスズ暴露による[Cl^-]_iへの影響をみるため、トリブチルスズ30nM3日、処置したグループとコントロールグループの細胞にグラミシジン穿孔パッチクランプ法を適用し、[Cl^-]_iを測定したが、両グループ間で有意な差はみられなかった。 ・GABA受容体への影響 トリブチルスズ暴露によるシナプス電流に変化が見られたことから、GABA_A受容体が変化していることが考えられる。トリブチルスズ30nM3日間暴露した細胞群とコントロール群の細胞のmRNAを抽出し、RT-PCR法を用いてGABA_A受容体のサブユニットα1-5、β1-3、γ1-3、δ、ε、と内部コントロールとしてβ-actin 14種類のmRNAの発現量を定性的に解析した。 培養神経細胞へのトリブチルスズ急性投与の影響(山田、井上) これまでの実験により、トリブチルスズが発達期の神経細胞に対し特に強く影響を及ぼしていることがわかったので、そのメカニズムをしらべるため、トリブチルスズを急性投与した場合の神経細胞の変化を解析した。Fula2-AMによる細胞内カルシウム濃度([Ca^<2+>]_i)、BECEFによる細胞内pH(pH_i)の変化をイメージング法により解析したが、トリブチルスズ10nM-50nM、20-30分投与による急性の変化は見られなかったことから、低濃度トリブチルスズ暴露による神経細胞の発達に対する影響は、少なくとも数時間以上のオーダーでゆっくりと作用する機構が関わっているものと考えられる。
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Research Products
(11 results)