2003 Fiscal Year Annual Research Report
りん酸化によるCa^<2+>チャネル活性化の分子機構を明らかにする
Project/Area Number |
15590231
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
貝原 宗重 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (40274633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷山 紘太郎 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70030898)
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Keywords | カルシュウムチャネル / α1c / CACNA1C / リン酸化 / beta subunit / 遺伝子治療 / BHK / 心筋 |
Research Abstract |
細胞外カルシュウムイオンの流入経路であるカルシュウムチャネルは、チャネル孔を形成するα-subunitとその機能および形質膜への発現調節にかかわるβ,γ,δ-subunitsより形成されている。β-subunitは心筋α-subunitのカルシュウムイオン流入量の調節に重要な役割を持っていることが知られており、心筋収縮力の調節の手段としてβ-subunitを心筋細胞に導入することも検討されている。私たちは、α-subunitのリン酸化とβ-subunitがそのチャネル機能にどのように関わっているのかを検討している。 これまでの研究の結果、α-subunitにおけるリン酸化によるカルシュウムチャネル活性化にはβ-subunitの量的な関与があることが示されている。 1)カルシュウムチャネルα-subunit単独では、リン酸化による活性化は生じない。 2)β-subunitの存在が、α-subunitリン酸化によるカルシュウムチャネル活性化には必要である。 3)β-subunitの過剰な発現は、α-subunitリン酸化によるカルシュウムチャネル活性化を抑制する。 4)α-subunitリン酸化部位を他のリン酸化を受けないアミノ酸に置換すると、リン酸化部位を持つβ-subunit発現量に関わらず、リン酸化による活性化は消失する。 5)α-subunitリン酸化部位を他のリン酸化を受けないアミノ酸に置換すると、カルシュウムチャネル活性化にみられたβ-subunitの量的な関与が消失する。 これらの結果よりカルシュウムチャネル活性化におけるβ-subunitの役割は、α-subunitのリン酸化部位と密接に関わっていることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Shiraishi M: "The inhibitory effects of alphaxalone on M1 and M3 muscarinic receptors expressed in Xenopus oocytes"Anesth Analg. 97・2. 449-455 (2003)
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[Publications] Murasaki O: "Site of action of the general anesthetic propofol in muscarinic M1 receptor-mediated signal transduction"J Pharmacol Exp Ther. 307・3. 995-1000 (2003)
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[Publications] Centurion OA: "The effects of aging on atrial endocaridial electrograms in patients with paroxysmal atrial fibrillation"Clin Cardiol. 26・99. 435-438 (2003)
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[Publications] Uezono Y: "Characterization of GABA(B) receptors in the human colon"J Pharmacol Sci.. 94・2. 211-213 (2004)