2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15590234
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小口 勝司 昭和大学, 医学部, 教授 (50129821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山田 英人 昭和大学, 医学部, 助手 (50266160)
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Keywords | カルシウムイオン / カルシウム放出チャンネル / リアノジン受容体 / 緑色蛍光蛋白質(GFP) / 部分欠損クローン |
Research Abstract |
1.昨年度までの改良により、比較的小さな「カセット(ほぼ等間隔で約1500塩基対)」から成る構造としたリアノジン受容体1型のcDNAを利用して、カルボキシル基末端側からアミノ酸を系統的に削除させた8種類のリアノジン受容体の部分欠損cDNAクローンを作製した。 2.各リアノジン受容体のカルボキシル基末端側部分欠損cDNAクローンに緑色蛍光蛋白質(GFP)をコードするcDNAをフレームがずれない様に挿入し、GFP融合蛋白質として発現が可能なものとした。 3.このGFP融合型リアノジン受容体1型のカルボキシル基末端側部分欠損cDNAクローンをテトラサイクリン応答性ベクター発現ベクター(pTREベクター)に組み込み、テトラサイクリン調節性トランス活性化因子を恒常的に発現しているCHO細胞(CHO Tet-Off)株に遺伝子導入した。48時間後に、蛍光顕微鏡下に細胞を観察したところ、全ての部分欠損クローンの発現がGFP蛍光が認められた。 4.GFP蛍光の有無を確認した後、ホルマリンもしくは冷メタノール処理による細胞固定を行って各固定法間でGFP蛍光の細胞内分布を比較検討したところ、両固定法共に、核を除く細胞質に点在するGFP蛍光が観察された。 この核を除く細胞質に点在するGFP蛍光が観察される結果は、(1)欠損の無い全長リアノジン受容体1型クローンの場合と同様であったこと、さらに(2)これらのGFP蛍光が冷メタノールにより細胞膜を可透過化した状態においても細胞質内に残存したことから、すべての部分欠損クローンが核を除く細胞質内オルガネラへの移行し維持されることが明らかとなった。これらの実験結果は、リアノジン受容体1型における細胞内カルシウム貯蔵部位である小胞体への移行と維持に関わるアミノ酸配列領域が、カルボキシル基末端側だけではなくアミノ基末端側にも存在することを示唆する。
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Research Products
(1 results)