Research Abstract |
現在までにサンプルの準備として、1997年に切除された大腸癌、胃癌および食道癌の内、新鮮凍結切片が利用可能症例および正常組織と、2004年に手術された大腸癌症例中、遺伝子解析のインフォームドコンセントが得られ、手術前後の糞便および新鮮凍結標本が利用可能症例からmicrodissection法にてDNAを抽出した。 遺伝子診断のターゲット遺伝子として、p16,TSP1,hMLH1,H-cad, RARbeta, XAF1,SLIT2, GATA5,TIMP3,RASSF1A, CACNA1G, DLC1,SFRP2,WIF1,HLTF, MGMT, SLC13A5,TSLC1,KIRREL2,HRK, LOX, CDH4,ID4,RASSF4の24遺伝子についてPrimerを作製した。この内、p16,TSP1,hMLH1,HCAD, RARbeta, XAF1,SLIT2,GATA5,TIMP3,RASSF1A, CACNA1G, DLC1,SFRP2の12遺伝子に関しては、大腸癌例に対してMSPを行い、88.1%において少なくとも一つの異常メチル化が検出された。現在、残る12遺伝子の大腸癌における解析と、胃癌・食道癌における異常メチル化の検出を行っている。診断に有用と考えられる遺伝子の組み合わせを検討すると共に、既にp16を含む複数の候補遺伝子についてはDNAチップの設計を終え、control実験を行った。今後は糞便からのDNA抽出を行い、MSPの後異常メチル化の検出を電気化学的チップを用いて調べ、我々の考案した遺伝子の診断法の感度と精度を検討予定である。
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