2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト乳癌におけるエストロゲン作用機序の解明-応答遺伝子を中心にした多角的解析-
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15590294
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 貴 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10261629)
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Keywords | Breast Cancer / Estrogen / PPAR |
Research Abstract |
平成15年度に行った大規模マイクロアレーの結果を受けて、今年度は乳癌におけるPPARγ(peroxisome proliferator-activated receptor γ)の発現を検討した。 乳癌組織110例におけるPPARγの発現を免疫組織化学的に検討すると、39%の症例で癌細胞が陽性となり、estrogen receptor(ER)αの発現と強い相関性がみられた。そこで我々はPPARγとERαがクロストークしている可能性を考え、in vitroの実験を行った。MCF7乳癌細胞においてPPARγを活性化させると、ER活性が低下した(ルシフェラーゼアッセイ)。この状態をマイクロアレーで解析した結果、PPARγはERαを介して誘導されるエストロゲン応答遺伝子群の一部の発現を抑制していた。上記の結果は定量PCRによっても確認された。従って乳癌組織では、PPARγはERαと共発現しエストロゲン作用を修飾していると考えられた(Cancer Researchに投稿し、現在revise中)。
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Research Products
(6 results)