2005 Fiscal Year Annual Research Report
走化因子ヒトS19リボソーム変異蛋白質によるアポトーシス機構の制御
Project/Area Number |
15590350
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
西浦 弘志 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (90284760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
棚瀬 純男 熊本大学, 医学部, 教授 (20112401)
小川 峰太郎 熊本大学, 発生医学センター, 教授 (70194454)
荒木 喜美 熊本大学, 発生医学センター, 助教授 (90211705)
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Keywords | S19リボソーム蛋白 / マウス胚性幹細胞 / アポトーシス / 補体C5aリセプター / Akt / ERK |
Research Abstract |
平成17年度の計画は、ヒトS19リボソーム蛋白cDNAを組み込んだマウスを作成し、生物での評価をすることであった。 準備段階において、マウスNIH3T3細胞にヒトS19リボソーム蛋白および変異cDNAを組み込んだところ、変異株はマンガン誘導性のアポトーシスに対して耐性を獲得していた。従って、アポトーシスを制御する機構が、補体C5aリセプターを介するシグナルにある可能性が示唆され、実験動物の作成と平行し、Gタンパク質を介したAktおよびERKのシグナル系を詳細に検討した。 1:アポトーシスの時間経過に伴い燐酸化Aktは、減少していた。 2:アポトーシスの時間経過に伴い燐酸化ERKは、上昇していた。 3:上記の変化は、補体C5aリセプターのアポトーシス誘導発現時間と一致していた。 4:アポトーシス耐性変異株では、アポトーシスの時間経過に伴う燐酸化Aktの減少が観察できなかった。 5:上記株にリコンビナントS192量対を添加したところ(4)の現象が回避でき、(1)と同様の結果が得られた。 以上の点より、アポトーシスを制御する補体C5aリセプターを介する機構が、下流のシグナルの変化にあることが示唆され、この現象を制御する分子の同定を行っている。 また、モデル作成は、現在準備段階にあるが、大変興味深く、継続中である。
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Research Products
(1 results)