2004 Fiscal Year Annual Research Report
新興感染症病原体バベシアマイクロッティの抗原多型機構と系統分類指標遺伝子の解析
Project/Area Number |
15590367
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
斎藤 あつ子 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00223131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 伸弘 福井大学, 医学部, 助教授 (90003409)
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Keywords | バベシア / 系統分類 / small subunit ribosomal RNA / internal transcribed spacer / 抗原多型 / 新興感染症 / 人畜共通感染症 |
Research Abstract |
本研究は、Babesia microtiについて、SSUrDNA-typeによる系統分類に加え、ITS1、ITS遺伝子型による系統分類を行い、抗原多型性との関連を検討することを目的とした。 平成16年度は、これまでに確立された株について、抗体認識主要抗原について検討した。Kobe strain、Otsu strainについては、それぞれ42kD、35kDの蛋白が抗体認識主要抗原であることが確認された。そこで、クローニング/同定が試みられたが困難で、詳細の解析にはいたらなかった。 一方、平成16年度、引き続き、各地の野ネズミより原虫株の分離を行い、新たに長野県で、quasi-Otsu SSUrDNA-typeともいうべきNagano SSUrDNA-typeのB.microti株を確立した。さらに、北海道からは、US SSUrDNA-typeのB.microti株を、また、青森に、Kobe SSUrDNA-typeのB.microtiの存在を確認した。 これら株について、ITS1、ITS2および抗体認識主要抗原の解析を行い、神戸市の患者および淡路の野ネズミ由来のB.microti株と台湾の野ネズミ由来のB.microti株(いずれもKobe SSUrNDA-type);北海道の野ネズミ由来B.microti株と合衆国由来のGI strainおよびアフリカ由来のN/A strain(いずれもUS SSUrDNA-type)の間では、ITS1、ITS2は90%程度のhomologyを示し、これは、Otsu SSUrDNA-typeとquasi-Otsu SSUrDNA-typeのB.microti株のITS1、ITS2間のhomologyと同程度であった。一方、異なるSSUrDNA type間ではITS1およびITS2は50%〜60%のhomologyであった。
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Research Products
(2 results)