2003 Fiscal Year Annual Research Report
アポリポ蛋白Eを標的としたアミロイドーシス診断法開発の基礎検討
Project/Area Number |
15590496
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
山田 俊幸 順天堂大学, 医学部, 助教授 (50211636)
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Keywords | アミロイドーシス / アポリポ蛋白E / 炎症 / マウスモデル / 診断法 / モノクロナル抗体 / イムノターゲッティング / イメージング |
Research Abstract |
本研究の最終目的はイムノターゲッティングによるアミロイド沈着の体内診断法開発である。アポリポ蛋白Eは、全ての型のアミロイド沈着に存在していることから、体内診断や治療の標的となる可能性がある。今年度は、ヒトアポリポ蛋白Eを発現するマウスに炎症刺激を与えAAアミロイドーシスを惹起する系の確立を検討し、すでに樹立してある断片化ヒトアポリポ蛋白Eに対するマウスモノクロナル抗体YK-2をアミロイド担マウスに投与し、アミロイド沈着に結合するかを免疫組織化学的に検討した。三菱化学生命科学研究所、藤田博士より給与されたヒトアポリポ蛋白Eのアイソフォーム2,3,4型それぞれを発現するマウスにアミロイドを惹起したところ、2型の系列で易誘発性であった。これはアポEの血中濃度も高いことに符号していた。その後の実験には2型アポE発現マウスを用いた。投与された抗体YK-2は脾臓のアミロイド沈着周囲に検出され、抗体が確かに組織へ到達、結合することが示された。さらに、抗体を125I標識し、組織への集積をみた実験では、対象マウスに比べ、アミロイドマウスの脾臓、肝臓、腎臓、小腸の各臓器で有意に高い集積を認め、特異的な結合が示唆された。しかし、血液や実質臓器の残存放射活性も高く、抗体のクリアランスを速める工夫が必要と考えられた。今後はアイソトープ標識実験における抗体の低分子化の検討、体表シンチグラフィーへと発展させたい。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yamada T, Okuda Y, Takasugi K, et al.: "An allele of serum amyloid A1 associated with amyloidosis in both Japanese and Caucasians."Amyloid : J Prot Fold Dis. 10. 7-11 (2003)
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[Publications] Yamada T, Wada A: "Slower clearance of human SAA1.5 in mice : Implication for allele specific variation of SAA concentration in human."Amyloid : J Prot Fold Dis. 10. 147-150 (2003)
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[Publications] 山田俊幸, 奥田恭章: "二次性アミロイドーシスの検出"リウマチ科. 29. 261-265 (2003)
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[Publications] 山田俊幸: "全身性アミロイドーシスoverview"血液腫瘍科. 47. 1-4 (2004)
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[Publications] 山田俊幸: "全身性アミロイドーシス(1)総論"医学検査. 52. 1247-1254 (2003)
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[Publications] 山田俊幸: "全身性アミロイドーシス(2)各論"医学検査. 52. 1311-1319 (2003)