2004 Fiscal Year Annual Research Report
DNAマイクロアレイを用いた抗癌剤選択のための遺伝子検査法の開発と臨床応用
Project/Area Number |
15590498
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
宮地 勇人 東海大学, 医学部, 教授 (20174196)
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Keywords | 抗癌剤 / DNAマイクロアレイ法 / 遺伝子検査 / 遺伝子発現プロファイル / 白血病 |
Research Abstract |
癌の治療において治療抵抗性すなわち耐性は重要な課題である。耐性機構を知るには、特定の抗癌剤に特異的な分子薬理学的機構、癌の発病・進展に重要な遺伝子など、多くの遺伝子の発現を解析する必要がある。本研究では、治療反応性の指標となりうる新たな耐性遺伝子のスクリーニングのため、株化培養白血病細胞における遺伝子発現プロファイルをDNAマイクロアレイ(DNAチップ)法で解析した。マイクロアレイは、630個の癌関連遺伝子のcDNAをアレイ上に張り付けたHuman Cancer CHIP version 3.0(TAKARA)を用いた。蛍光色素(Cy3またはCy5)標識cDNAは、それぞれの細胞から抽出したRNAから逆転写反応にて作製した。精製したcDNAは、アレイのスポット上のプローブと競合的にハイブリダイゼーションし、各スポットからのシグナルイメージは、自動蛍光検出器Scan Array 4000(General Scanning社)にてスキャン後コンピュータ解析した。その結果、trimetrexate耐性白血病細胞MOLT-3において、多剤耐性遺伝子MDR1とともにataxia telangiectasia発現亢進が明らかとなった。anthracyclin系薬剤のidarubicinに耐性の株化培養白血病細胞MOLT-3にてトポイソメラーゼIIαの低下とGS3955 protein(putative serine/threonine kinase)発現亢進が明らかになった。これら遺伝子発現異常はノーザンブロットにて確認された。これら新規の耐性遺伝子発現は、耐性化した細胞の検出の指標となり、また新たな治療標的とした耐性克服剤など治療法の開発につながると期待される。
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