2005 Fiscal Year Annual Research Report
思春期における過敏性腸症候群および摂食障害の疫学的調査-自己効力感の与える影響-
Project/Area Number |
15590534
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
庄司 知隆 東北大学, 病院, 助手 (40360870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 由香 東北大学, 病院・助手 (00343046)
福土 審 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80199249)
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Keywords | 過敏性腸症候群 / 摂食障害 / 思春期 / 自己効力感 |
Research Abstract |
1.データ解析:担当者により入力されたデータをもとに宮城県内の中学生のデータの解析を行った。過敏性腸症候群が疑われる生徒(IBS疑診群)は男子12.7%、女子16.3%と男子より女子に多く、そのほとんどが治療を受けていなかった。県庁所在地とそれ以外の地域では、罹患率に差はなかった。両疾患が疑われず健康と思われる生徒(対照群)に比して、IBS疑診群の自己効力感と健康関連QOLは、男女とも低下していた。IBS疑診群は対照群に比して不眠、トラウマ的経験、自覚的ストレスをより多く訴えており、さらにIBS疑診群内での比較では、男子よりも女子に同傾向を認めた。摂食障害が疑われる生徒(ED疑診群)は男子2.5%、女子5.3%と有意に女子に多く、IBS疑診群と同様に自己効力感と健康関連QOLの低下を認めた。 2.結果発表:高校生におけるIBSの解析結果を平成17年5月の日本心身医学会総会、同年8月の世界心身医学会、同年10月の消化器PSM研究会で発表し、「心身医学」に投稿した(現在査読中)。中学生のIBS疑診群の男女比較の結果を平成18年5月の日本心身医学会総会およびアメリカ消化器病学会で発表すべく、抄録をサブミットし受理された。中学生の摂食障害疑診群については今後更に詳しく解析し、平成18年12月の日本心療内科学会総会に発表する予定である。 3.追跡調査の準備:来年度実施する追跡調査の準備として、追跡調査の同意が得られた生徒のデータベースを作成した。
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Research Products
(4 results)