2003 Fiscal Year Annual Research Report
社会経済要因-健康行動関連モデルを用いた小児生活習慣病予防介入プログラムの開発
Project/Area Number |
15590542
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
武田 康久 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教授 (60324183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山縣 然太朗 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (10210337)
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Keywords | 健康指標 / ソーシャルマーケティング / 公的統計 / 生活習慣病 / 小児 |
Research Abstract |
各ライフステージにおいて将来の生活習慣病発症を予防するため、特に小児期における発症リスクを継続的に定量評価するための新たな健康指標、及びこれらリスク要因の早期排除に向けた新しい介入プログラムを開発することが本研究の主たる目的および意義である。本研究期間においては、最終的な疾病予防へ向けた長期介入研究への基盤を確立するため、まず、対象となる集団の行動変容に影響を与えうる関連因子のうち、特に個人レベルの次に近位の集合体である世帯(単身およびカップルを含む)の健康事象への影響について検索を行った。この際、使用したデータは、本研究グループが調査フィールドで約20年間にわたって追跡してきた母子保健関連調査データ及び信頼性かつ代表性の高いナショナルサーベイである国民生活基礎調査および国民栄養調査集計データである。前者を主たる解析対象および将来の介入研究対象とし、後者の公的データを用いてその普遍性を確認するという基本的方針を立てた。既存データを用いた状況分析(ベースライン調査)を行うため、同フィールドにおいて母子健康手帳交付時の妊婦、1歳6ヵ月、3歳、5歳児の各健診受診児及び保護者に対して行った自記式調査結果のデータセットを構築し、次段階の解析(健康状態、生活習慣及び育児関連事項等の基本的保健情報及び、所属世帯の杜会経済面情報を用い、コミュニティーにおける世帯の位置づけについて加味した上で対象者と他の家族構成員との関連をソーシャルマーケティングの観点から定量化)へ向けての準備とした。また、公的統計からは、調査フィールドを含む地域の包括的杜会状況を概観するための適切な変数を評価・抽出し、今後次年度以降における需要分析(対象地域の需要度、ニーズへの適合度)、サービス提供効率分析(プロモーション活動、サービスの効果)、および行財政環境分析(政策動向、経済状況等)を実施するための基盤整備とした。
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