2004 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者施設入所者のMRSA感染に対するインフルエンザワクチンの予防効果
Project/Area Number |
15590554
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
鷲尾 昌一 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (70347160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 満 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50175634)
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Keywords | 高齢者 / 高齢者入所施設 / インフルエンザワクチン / 肺炎 / 抗生物質 / MRSA |
Research Abstract |
先行研究では示されている。高齢者では肺炎が長引きやすく、抗生物質を長期に投与されていることが多いためにMRSA感染のリスクは高い。今回、我々は、インフルエンザワクチンがインフルエンザ流行期間の肺炎を予防し、このことにより、抗生物質の使用が減り、MRSA感染の発生が抑えられるのではないかと考えた。 この仮説を証明するために、札幌市内の4つの高齢者入所施設の入所者約400名を対象に、入所者のワクチン接種状況とインフルエンザ流行期間(平成15年11月から16年3月)の発熱、肺炎の発生とMRSA感染などについて調査中したが、ワクチン接種率は90%を超えており、施設でのインフルエンザの流行は認められず、ワクチン接種者のみに肺炎の発症が認められた。今年度も冬季(平成16年11月から17年3月)に同様な調査を行ない、現在、データを集めているところである。平成17年3月になってから北海道ではインフルエンザの流行が見られるようになったが、施設での大流行はいまのところ認めていない。ワクチン接種が発熱や肺炎を予防し、ひいてはMRSA感染に対して、予防的に働くという仮説を証明するために本年度も調査を行っている。昨年度とあわせ、経年的なデータの蓄積を行っているところである。複数年継続することにより、症例が蓄積され、結果が出やすくなると考えられる。 この4施設での調査とは別に、北海道内の全ての高齢者入所施設(約600施設)を対象に、今シーズン(平成16年11月から17年3月)の施設でのインフルエンザの発生、肺炎ならびにMRSA感染の発生について調査を計画しており、平成17年4月に調査票を各施設に郵送するための準備を現在行なっているところである。
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Research Products
(1 results)