2003 Fiscal Year Annual Research Report
平均赤血球容積・γ-GTP・質問紙法による飲酒量指標確立のための検討
Project/Area Number |
15590559
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
福元 耕 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (70287283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 高士 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (00191825)
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Keywords | 平均赤血球容積 / ビタミンB_<12> / 葉酸 |
Research Abstract |
過剰な飲酒は肝障害,その他高血圧,痛風,脳出血などの危険因子である。生活習慣病の予防・改善を目指した「健康日本21」では,'アルコールについては多量飲酒者(1日に3合を超える飲酒)の減少や節度ある適度な飲酒(1日に1合程度の飲酒)の知識普及を目標としている。エタノール量が140g/週以下は脳梗塞の発症頻度を低下させるという報告もあり,少量の飲酒は健康にプラスに働くことが疫学的研究からも広く認められている。本研究は合併などなく病的でない飲酒者に対して飲酒指導を適切に行うことを目的にする。その飲酒量の基準値をMCV(平均赤血球容積),γ-GTPを用いて設定する。さらに,その基準値が脳梗塞の発生予防に寄与するかを明らかにする。本年度は,当健康医学センターの人間ドック受診者のうち胃切除を受けた者,血清鉄が基準値(男性60-165,女性40-145μg/dl)未満,B型肝炎抗原陽性,C型肝炎抗体陽性の者を除外した者を対象にした。MCVを上昇させる要因にはビタミンB_<12>,葉酸があり,これらの要因も考慮しなければならないため,本年度はさらに約200名のビタミンB_<12>,葉酸の採血を予備研究として行った。なおビタミンB_<12>,葉酸の採血は,疫学研究に関する倫理指針に基づいて健診者本人に研究内容を説明し文書にて承諾の上行った。対象者を1週間の飲酒量(=エタノール量)により5群に分けた。(男性)1群:非飲酒群,2群:150g未満,3群:150以上-300g未満,4群:300以上-450g未満,5群:450g以上。(女性)1群:非飲酒群,2群:50g未満,3群:50以上-100g未満,4群:100以上-150g未満,5群:150g以上。一般健診者においてビタミンB_<12>,葉酸,及び質問紙表の飲酒要因がHCVに対して,いかに関与するかについて検討中である。
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