2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15590560
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
熊倉 伸宏 東邦大学, 医学部, 教授 (60134524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 道哉 東邦大学, 医学部, 教授 (30226427)
城川 美佳 東邦大学, 医学部, 助手 (10177785)
藤城 有美子 東邦大学, 医学部, 助手 (40318283)
平部 正樹 東邦大学, 医学部, 助手 (20366496)
矢野 英雄 富士温泉病院, 名誉院長
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Keywords | 身体障害 / 精神障害 / 国際障害分類 / VAST / ポリオ / 脊髄損傷 / 統合失調症 / 情報伝達 |
Research Abstract |
障害者基本法(1993)の成立により、身体・知的・精神の3障害に対する援助の一本化が図られている。我々はこれまで、地域で生活する身体障害者(原疾患:ポリオ、脊髄損傷)を対象として障害研究を行ってきた。現在はその発展として、精神障害者に対しても同じ調査票で追加調査を進めている。本研究では、身体障害者と精神障害者の比較を試みた(研究1)。さらに、情報伝達における研究の位置づけについても考察した(研究2)。 研究1:地域で生活する統合失調症の精神障害者を対象として、自記式質問紙調査を行った。調査票の構造は「心身の状態」「活動状況」「社会参加状況」「環境因子」「生活満足度」からなり、それぞれについて、国際障害分類を基にした現状把握の質問項目と、VASTによる経過把握の記入を求めた。統合失調症では、ADL的な活動の制限は殆どなかったが、より社会性を要する活動では身体障害と同様の制限があった。経過をみると、統合失調症では活動状況と生活満足度が同様に推移しており、ポリオは社会参加満足度と生活満足度が、脊髄損傷は社会参加状況と社会参加満足度、生活満足度が同傾向を示していた。 研究2:障害者を対象に行ってきた質問調査と面接調査について、情報伝達の観点から、知見の還元の仕方と、対象者-研究者関係について考察した。情報の送り手-媒体-受け手は、質問紙調査では、(1)対象者-調査票-研究者、(2)研究者-報告書-対象者、(3)研究者-学会発表・論文・報告書-研究者の3種であった。面接調査では、研究そのものが情報伝達の媒体となり、両者の関係性に変化が生じた。ここでは、(1)専門家集団・本研究の研究者・当事者-本研究-専門家集団・本研究の研究者・対象者、(2)当事者-本研究-研究者・当事者・社会、という情報伝達が行われた。
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Research Products
(1 results)