2003 Fiscal Year Annual Research Report
In-Tube SPME/LC/MSによる向精神薬の高感度分析法の確立
Project/Area Number |
15590589
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
熊澤 武志 昭和大学, 医学部, 助教授 (00186470)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 啓造 昭和大学, 医学部, 教授 (20162422)
|
Keywords | In-Tube SPME / SPME / 固相ミクロ抽出 / 高速液体クロマトグラフィー / 向精神薬 / 薬物分析 |
Research Abstract |
本年度はフェノチアジン系薬物、ブチロフェノン系薬物、ベンゾジアゼピン系薬物について、以下の検討を行った。 1.高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による分離条件の検討 フェノチアジン系薬物及びブチロフェノン系薬物は分離用カラムにCapcell Pak C18(長さ150mm,内径2mm)を、移動相には10mM酢酸アンモニウムとアセトニトリルのリニアグラジエント法を用いた。ベンゾジアゼピン系薬物はSymmetry Shield RP18(長さ150mm,内径2.1mm)を、移動相には50mM酢酸アンモニウムとメタノールのリニアグラジエント法を用いた。 2.HPLC/質量分析(MS)法によるマススペクトルの解析 HPLC/MS-エレクトロスプレーイオン化法により薬物標品を分析したところ、ほとんどの薬毒物において擬分子イオンがベースピークとなるマススペクトルが得られた。 3.In-Tube SPME/LC/MSシステムのオンライン化と人体試料の応用 オートサンプラーのメタリングポンプ出口とインジェクターとの間にキャピラリーカラムを接続して、In-Tube SPME/LC/MSのオンライン化を設定した。使用したキャピラリーカラムは、フェノチアジン系薬物とブチロフェノン系薬物ではSuplcoWax10(長さ60cm,内径0.32mm)、ベンゾフェノン系薬物ではSupelco-Q plot(60cm,内径0.32mm)の使用が比較的良好であった。薬物はpH8.5に調整した溶液で溶解後、吸引と吐出を10〜20回繰り返してキャピラリーカラム内での抽出を行った。各薬物の擬分子イオンによるSIM測定を検討したところ、検出限界は尿が数十ng/ml、血清が数μg/ml、全血が数十μg/mlのレベルであった。なお、全血については除蛋白操作の煩雑な操作が必要となり本研究には不向きであることが明らかとなった。
|
Research Products
(1 results)