2003 Fiscal Year Annual Research Report
機能性磁性微粒子封入バイオターゲットによる表面型早期大腸癌の内視鏡治療適応拡大
Project/Area Number |
15590611
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
斉藤 裕輔 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (30281900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高後 裕 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10133183)
渡 二郎 旭川医科大学, 医学部, 助手 (10311531)
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Keywords | 大腸sm癌 / リンパ節転移 / 表面型腫瘍 / sm浸潤距離 / 簇出 |
Research Abstract |
臨床材料を用いた大腸sm癌における病理組織学的リンパ節転移危険因子の検討 【対象と方法】:2003年12月までに旭川医科大学第三内科で腸切除およびリンパ節郭清を行った大腸sm癌168病変を対象にリンパ節転移陽性群22例(13.1%)と陰性群146例に分類し,臨床・病理組織学的所見について比較検討した。【結果】1.臨床的事項とリンパ節転移:腫瘍経はリンパ節転移陽性例と移陰性例とで有意差はみられなかった(p=0.059)。発生部位についても右側結腸と左側結腸とで差はみられなかった(p=0.5579)。肉眼型では他の肉眼型にに比較してIs型でリンパ節転移陽性の頻度は有意に高かった(p=0.0016)2.病理組織学的事項とリンパ節転移:病理組織学的所見のうち,リンパ節転移陽性群と陰性群で有意差がみられた所見はsm浸潤距離(p<0.0001),ly(+)(p=0.0001),癌浸潤先進部の中・低分化(p=0.0082),簇出(+)(p<0.0001),であった。3。sm浸潤距離とリンパ節転移:sm浸潤距離1500μm以上で区切ったとき有意にリンパ節転移の頻度が高く(p=0.0014)、p値は最も小さかった。4.病理組織学的リンパ節転移独立危険因子の解析:単変量解析で有意差がみられた4項目の病理組織学的危険因子についてLogistic回帰分析を用いた多変量解析を行った。独立因子として抽出された病理組織学的所見はi)sm浸潤距離1500μm以上(オッズ比:8.3,95%信頼区間:1.0-69.2)及びii)簇出陽性(オッズ比:7.0,95%信頼区間:1.8-28.3)の2項目であった。【結論】:臨床材料を用いた検討から大腸sm癌における組織学的なリンパ節転移の独立した危険因子はi)sm浸潤距離1500μm以上,ii)簇出であった。(778字)
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Shibata N, Watari J, Fujiya M, Saitoh Y, Kohgo Y: "Cell kineticus and genetic instabilies in differentiated type early gastric cancers with different mucin phenotype"Human Pathology. 34(1). 32-40 (2003)
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[Publications] Watari J, Saitoh Y, Fujiya M, Shibata N, Tanabe H, Inaba Y, Okamoto K, Maemoto A, Ohta T, Yasuda A, Ayabe T, Asida T, Yokota K, Obara T, Kohgo Y.: "Reduction of syndecan-1 expression in differentiated type early gastric cancer and background mucosa with gastric cellular phenotype"J Gastroenterol. (in press).
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[Publications] 斉藤裕輔, 藤谷幹浩, 渡 二郎, 太田智之, 高後 裕: "早期大腸癌に対する内視鏡治療適応拡大への動向"日本内科学会雑誌. 92(1). 40-46 (2003)
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[Publications] 藤谷幹浩, 斉藤裕輔, 渡 二郎, 太田智之, 山田泰司, 高後 裕: "自然史から考える大腸腫瘍の臨床的取り扱いについて"早期大腸癌. 7(1). 17-24 (2003)
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[Publications] 斉藤裕輔, 藤谷幹浩, 稲葉勇平, 渡 二郎, 高後 裕, 太田智之: "通常内視鏡による質的診断と深達度診断"臨床消化器内科. 18(3). 303-311 (2003)
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[Publications] 斉藤裕輔, 藤谷幹浩, 高後 裕: "基本からわかる大腸疾患の精密内視鏡診断、第5章-12大腸腫瘍の診断"東京、中山書店. 105-117(133) (2003)