2003 Fiscal Year Annual Research Report
高分子ヒアルロン酸を用いた免疫学的肝細胞障害の治療法の研究
Project/Area Number |
15590613
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
中村 公英 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (20217839)
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Keywords | 免疫学的肝細胞障害 / マウス肝炎モデル / サイトカイン / ケモカイン / 高分子ヒアルロン酸 / Concavavalin A |
Research Abstract |
今年度の研究期間において以下の研究成果が得られた。 1、Con Aマウス肝炎モデルは雌マウスにおいて雄マウスに比べより重症の肝細胞障害が出現し、発症機序としてIFN-γ、TNF-αの他、CXCケモカインの一つであるMacrophage inflammatory protein-2(MIP-2)などの炎症性サイトカイン産生能の性差が関与することが明らかとなり、本モデルが自己免疫性肝炎の有用なモデルであると結論された。また、これらのサイトカイン産生調節に性ホルモンが関与することを明らかにした。 2、本モデルはIFN-γやTNF-αが肝細胞障害を引き起こすことがすでに報告されていたが、Kupffer細胞から産生されるマウスCCケモカインのMIP-1αがIFN-γやTNF-α産生を促進し肝障害発症に関与していることを明らかにした。 3、本モデルを用いてサイトカインやケモカイン産生抑制の面から肝障害発症を阻止しうる薬剤の検討を行った。その結果、細胞外マトリックスである高分子ヒアルロン酸や海藻由来の多糖体であるFucoidanがTNF-α、IFN-γ、MIP-2産生を抑制し、肝障害発症を阻止することを明らかにした。一方、内因性プロスタグランジン産生を抑制するNSAIDsは、サイトカインやケモカイン産生を促進し、肝障害を増悪させることを明らかにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Shujiro Takamoto, Kimihide Nakamura, et al.: "Gender-related differences in concanavalin A-induced liver injury and cytokine production in mice"Hepatology Research. 27. 211-229 (2003)
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[Publications] Kimihide Nakamura, et al.: "High molecular weight but not low molecular weight hyaluronan prevents T cell-mediated liver injury by reducing proinflammatory cytokines in mice"J Gastroenterology. (In press). (2004)
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[Publications] 中村公英: "原発性胆汁性肝硬変症の診断と治療"日本醫事新報. 4136. 11-15 (2003)