2003 Fiscal Year Annual Research Report
核内レセプターアンタゴニスト投与による肝癌予防と再発制御
Project/Area Number |
15590624
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森屋 恭爾 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (00272550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 秀征 東京大学, 医学部附属病院, 医員
藤江 肇 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (90332577)
新谷 良澄 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (80261965)
小池 和彦 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (80240703)
堤 武也 国立感染症研究所, 研究員
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Keywords | C型肝炎ウイルス / 核内レセプター / ミトコンドリア / 脂質代謝 |
Research Abstract |
我々は1998年世界初のC型肝炎発癌モデルマウスで肝臓内の脂質蓄積とコア蛋白のミトコンドリアおよび核内存在を示した(Nature Medicine)。現在までにC型肝炎ウイルスの発癌機構に酸化ストレスが関与すること(Cancer Reseach)脂質代謝の変化(B.B.R.C)を報告している。核においては環境ホルモンの作用機構からも注目されている核内レセプターレチノイドXレセプター(RXR)とHCVコア蛋白の結合相互関与を確認した(堤:Hepatology)。 レチノイドXレセプター(RXR)は高脂血症やインシュリン抵抗性糖尿病治療機序におけるPPAR(aおよびy)および急性前骨髄性白血病治療機序や小腸上皮細胞分化におけるRARの働きとRXRとの協同的働きの解明が注目されている受容体である。RXRとHCVコア蛋白の肝発癌での相互作用の解析を行い、ひいては肝発癌におけるHCVの核における発癌メカニズムを明らかにできると考える。またRXRのantagonist投与による肝発癌の抑制の可能性について我々のHCVコア遺伝子発現トランスジェニックマウスモデルで発検討する。 HCVコア遺伝子発現トランスジェニックマウスクおよびヒトC型肝炎における肝臓の脂肪化、またインスリン抵抗性についても(新谷、藤江:Gastroenterology)レチノイドXレセプターを中心とした肝臓代謝機構の解明をおこない、ウイルス発癌にとどまらず高脂血症、糖尿病の病態解明にも有用であると考える。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Shintani Y, Moriya K, et al.: "Hepatitis C virus infection and diabetes : Direct involvement of the virus in the development of insulin resistance."Gastroenterology. 126・3. 840-848 (2004)
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[Publications] Moriya K, Shintani Y, et al.: "Serum lipid profile of patients with genotype 1b hepatitis C viral infection in Japan."Hepatol Res.. 25・4. 371-376 (2003)