2005 Fiscal Year Annual Research Report
アルコール・脂肪代謝とイオン輸送障害からみたアルコール性膵炎の発症機序の研究
Project/Area Number |
15590638
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
近藤 孝晴 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (20135388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石黒 洋 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助教授 (90303651)
山本 明子 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助手 (60402385)
成瀬 達 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (50180550)
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Keywords | cystic fibrosis / CFTR / 慢性膵炎 / 汗中Cl^-濃度 / 精密Cl^-電極 / ΔFマウス / Na^+-H^+ exchange / 膵液pH |
Research Abstract |
1.cystic fibrosisは日本人では非常に稀な疾患であるが、その原因遺伝子であるCFTRの変異・多型は日本人の慢性膵炎の発症に関与している。CFTRのCl^-チャネル機能は、汗中Cl^-濃度を測定することにより評価することができる。すでに、拇指球より採取した汗のCl^-含量をキャピラリー電気泳動法により測定する方法を発表しているが、本年度は、精密Cl^-電極を用いてより安価に測定する方法を考案した。 2.cystic fibrosisのモデル動物であるΔFマウスの膵臓から小葉間膵管を単離し、膵液のpH(HCO_3^-濃度)に影響を与える可能性のある管腔膜上のNa^+-H^+ exchange(NHE)活性を測定した。ΔFマウスでは、NHE活性が高まっていることがわかった。cystic fibrosis、慢性膵炎における膵液のpH低下〜酸性化に関与している可能性がある。 3.アルコールが膵導管細胞機能に与える影響を検討するために、モルモットの膵臓から単離した小葉間膵管を用いて、溶液分泌と細胞内Ca^<2+>濃度に対するethanolの影響を調べ、他の短鎖アルコール(methanol、propanol、butanol)と比較した。methanolとethanolは、セクレチン刺激下で細胞内Ca^<2+>濃度を上昇させ、溶液分泌を増加させた。propanolとbutanolは、逆に、細胞内Ca^<2+>濃度を低下させ、溶液分泌を抑制した。このように、"cut-off effect"が見られたことから、アルコールは膵導管細胞のイオンチャネルに直接作用する可能性が高いことがわかった。
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Research Products
(5 results)