2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15590663
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Research Institution | ST.MARIANNA UNIVERSITY SCHOOL OF MEDICINE |
Principal Investigator |
伊東 文生 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (90223180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 博幸 札幌医科大学, 医学部, 助手 (40332910)
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Keywords | 消化管間葉系腫瘍 / DNAアレイ / VEGF受容体 / Bcl-2 / 悪性度 / 診断 |
Research Abstract |
本研究では、転移や他臓器浸潤を認めた臨床的に高悪性GIST 10例とそれらを認めない低悪性GIST 20例の計30例を対象にcDNAアレイを用いて遺伝子発現を検討した。cDNA arrayで得られた遺伝子発現データよりクラスター解析を行ったところ、高悪性GISTにおいて発現の上昇や低下が顕著な遺伝子群を同定することができた。この結果は、cDNA arrayによる遺伝子発現解析が、GISTの悪性度診断にも有用である可能性を示唆している。 高悪性GISTにおいて発現の上昇が顕著であった遺伝子群にはVEGF遺伝子とbcl-2遺伝子が含まれていた。これらの遺伝子はGISTの悪性化に関与し、悪性度診断に有用であると考えられた。VEGF遺伝子は血管新生因子であり、さまざまな腫瘍において腫瘍血管の造成に寄与し、腫瘍の進展に重要な役割を果たしていることが知られている。またbcl-2はアポトーシスを抑制する遺伝子として重要であり、固形腫瘍や血液腫瘍で異常な発現が報告されている。我々の検討でも免疫染色にてBcl-2の発現を検討したところ、30例中16例(53%)において陽性で、そのうち高悪性GIST 10例では、9例に発現亢進を認めた。この他にも、Bcl-2の発現は良性群の55%(11例中6例)に比べ、悪性群では9例全例で発現を認めたとの報告もあり、過剰発現のメカニズムは明らかではないが、Bcl-2の過剰発現によるアポトーシスの抑制がGISTの悪性化に関わっている可能性が示唆される。VEGF受容体やBcl-2を抑制する薬剤は抗腫瘍効果が認められており、これらの薬剤が今後、高悪性GISTの治療にも有用である可能性がある。
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Research Products
(4 results)
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[Book] 内科学2003
Author(s)
伊東 文生
Total Pages
2
Publisher
朝倉書店
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より