2004 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄間葉系幹細胞を用いた難治性炎症性腸疾患に対する消化管再生治療体系の確立
Project/Area Number |
15590675
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
荒川 哲男 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60145779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富永 和作 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (80336768)
樋口 和秀 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20218697)
藤原 靖弘 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (40285292)
渡辺 俊雄 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (50336773)
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Keywords | MAP kinase系 / Apoptosis signal-regulating kinase / 遺伝子治療 / 大腸癌 / 細胞内情報伝達 |
Research Abstract |
細胞外から核内への外的刺激が、癌細胞を含めた各種細胞の増殖・分化・アポトーシスを制御していることは周知である。その後の細胞内情報伝達経路のひとつであるMAP kinase系についての重要性、さらにはその上流でのシグナル系の制御が、癌細胞増殖の分子制御レベルとして近年注目されている。Apoptosis signal-regulating kinase(ASK)もそのひとつであり、従来のアポトーシスから増殖における重要性についても報告されてきている。しかし、癌細胞増殖機能における役割については不明であることから、今回樹立化大腸癌細胞を用い、ASK-1 dominant negative(DN)を用いた抑制系での検討を行った。 まずはじめに樹立化大腸癌細胞(HT-29細胞)に対して、アデノウイルスを用いたASK-1-DNの遺伝子導入が可能であるか否かについてRT-PCR法にて検討した。導入させるウイルスのmultiplicities of infection(MOI)依存性にその発現が増加していることが確認された。ASK-1-DN投与により、control adenovirusあるいはwild type ASK-1と比較し有意に細胞増殖抑制し、同時にその効果はMOI依存性であることも判明した。今後この細胞増殖抑制が、細胞周期関連のどの部分に作用しているか、さらには皮下移植モデルにおける腫瘍縮小効果にいかなる影響を与えるかについて検討していく予定である。
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Research Products
(6 results)