2004 Fiscal Year Annual Research Report
膵臓腺房細胞においてユビキチン様蛋白質が遺伝子の発現と修復を制御する機構について
Project/Area Number |
15590709
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Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
稲熊 裕 愛知県心身障害者コロニー・発達障害研, 究所・神経制御学部, 主任研究員 (10250250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 秀記 愛知県心身障害者コロニー・発達障害研, 究所・神経制御学部, 研究員 (40311443)
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Keywords | SUMO / TTRAP / ユビキチン / APEX / DNA修復 / 膵臓 / 腺房細胞 / TDG |
Research Abstract |
蛋白質翻訳後修飾のひとつであるSUMO修飾は、細胞内における蛋白質の局在化、核移行、シグナル伝達、転写、複製、およびDNA修復など、生体反応の様々な過程に関与している。これまでの我々の研究から、膵臓の腺房細胞には非常に多くのSUMOが存在することが明らかとなった。最近、我々は、SUMOと相互作用する蛋白質としてTTRAP(TRAF and TNF receptor-associated protein)を同定した。大腸菌で発現させ精製したTTRAPはAPサイトに対して弱いMg^<2+>/Mn^<2+>phosphodiesterase活性を有した。DNA-蛋白質複合体の形成をEMSAで観察したところ、この結合はTDGの量依存的であり、TTRAPがDNA-蛋白質複合体を形成する際には、TDGが律速的に働くことが示唆された。DNA-TDG-TTRAP複合体に抗TTRAP抗体を作用させると、移動度はさらに遅くなり三者の複合体が比較的安定であると考えられた。これまでの我々の実験からTTRAPは、p53、UBC9、PCNAとも相互作用することがわかっている。これらの蛋白質はいずれもSUMOとの相互作用が明らかとなっておりDNA修復と転写制御に関与することが知られている。以上のことから、TTRAPは、DNA修復においてはTDGと協調して損傷DNA鎖の切断に関与し、転写においては他の転写制御因子と協調してその制御に関与していると考えられた。
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Research Products
(3 results)