2003 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウムシグナルによる心肥大誘導メカニズムの解析とその制御法の確立
Project/Area Number |
15590776
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
宮武 佳子 鶴見大学, 歯学部, 講師 (10267213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮武 昌一郎 東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 副参事研究員 (30239420)
子島 潤 鶴見大学, 歯学部, 教授 (00164658)
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Keywords | 心筋細胞 / NFAT / カリシニューリン / 分子間相互作用 / アルファースクリーン |
Research Abstract |
各NFATサブタイプのカルシウム制卸領域とカルシニューリンの結合を、増幅ルミネッセンス近接ホモジニアスアッセイ法(パーキンエルマー社アルファスクリーンシステム)により測定する実験系を樹立した。その結果、すでに一部のNFATサブタイプで報告されているように、NFATカルシウム制御領域のN末側とC末側の部分に、カルシニューリン結合活性を露めたが、さらに多数のリン酸化されるセリン残基を持つ、中央部分にも結合活性が検出された。NFATとカルシニューリンは少なくとも3種類の異なる領域を介して結合していることが明らかとなった。各結合領域のカルシニューリンに対する結合親和性を詳細に解析しており、すでに報告されている結合配列より、さらに親和性の高い結合配列の同定を試みている。 Structure-based drug designの手法を利用して、予想されるNFATとカルシニューリンの結合領域に結合できる、低分子化合物候補を予測し、それらの結合阻害活性を我々の樹立した実験系で検討し、結合阻害活性を持つ分子を複数同定した。この探索を継続するとともに、心筋に対して、細胞レベル、個体レベルでのこれらの低分子化合物の活性を検討する予定である。 心筋細胞への遺伝子導入法として、アデノウイルスベクターよりウイルス作製が簡単で短時間で完了するレンチウィルスベクターを試みたところ、充分高い効率で遺伝子導入できることを見いだした。 NFATサブタイプ特異的なsiRNAを多数作製し、リンパ球細胞株において、効果の高いものが得られた。今後心筋細胞での効果を検討する。
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