2005 Fiscal Year Annual Research Report
マシャド・ジョセフ病のsiRNAによる治療法開発のための研究
Project/Area Number |
15590880
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
後藤 順 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10211252)
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Keywords | マシャド・ジョセフ病 / CAGリピート / ポリグルタミン / siRNA |
Research Abstract |
進行性の神経変性疾患であるマシャド・ジョセフ病はその原因遺伝子が同定されているが、有効な治療法は確立していない。本症に対する治療戦略として様々な可能性が考えられるが、本研究では、本症がCAGリピートの異常伸長に対応して翻訳産物(ataxin-3)中のポリグルタミンが異常伸長し、この異常ataxin-3の新たな有害な性質、即ちgain-of-function機序により神経細胞死が招来されることに着目した。即ち、異常遺伝子の発現抑制が可能であれば、有効な治療となりえ、異常遺伝子発現抑制は治療法開発の標的のひとつと考えられ、siRNAの治療応用への可能性を検討することを目的としいる。 マシャド・ジョセフ遺伝子(MJD)発現系の構築、MJD cDNAクローンpMJD1-1等(Neurosci Res 28:373-377,1997;理研遺伝子バンクに寄託)をもとに、正常長から異常伸長したものまで種々の長さのCAGリピートを含む全長または一部分cDNA断片を哺乳類細胞系発現ベクターpd1EGFP-N1に組み込み、マシャド・ジョセフ遺伝子(MJD)発現系の構築を進めた。組換えDNAは哺乳類細胞系において組換え遺伝子の発現に際し、GFPによる蛍光を発する。 マシャド・ジョセフ病と同様のCAGリピート病であるハンチントン病において、その培養細胞発現系においてsiRNAによる発現抑制に成功した。 MJD遺伝子転写産物配列から、21塩基のsiRNA配列候補の選択を行うこと、COS7細胞MJD発現系の確立、遺伝子特異的抑制効果判定系の確立を進めた。
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Research Products
(4 results)